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修治の本【破天荒フェニックス】
が今日本社オフィスに届いた。
知り合いだから買ってあげた、とか言うわけでは全くなく、
①めちゃくちゃリアルなビジネス現場が学べるという実学本という側面
②ノンフィクションだが物語として面白い
③逆境の時にモチベーション上がりまくる性質の話
という理由から会社のみんなと回し読みしながら共有してもらいたいので大人買いした。
ビジネスはもちろんロジックが大事であることは間違いないが、知識があるコンサルタントが必ずしも成功しない理由が良く分かるのがこの本だ。
債務超過でBSもPLもボロボロのオンデーズという会社を買収するという話を当時聞いた時に、正直理解できなかった。0→1 、1→2や3、1→10に会社をするというのは、どのフェーズが偉いとかではなく、それぞれのフェーズでそれぞれの難しさがある。ただ、このオンデーズは経営者・投資家目線で言うと0どころか➖10くらいのスタートであったことは間違いない。法的整理をして買ったわけではないので、並の人じゃ手掛けられるわけがないM&A案件だろう。理解ができなかった私は並(並以下?)の経営者であることは間違いない。
徐々に良くなってきたと言っても銀行の協力なんか全くない中、債務超過BSボロボロ状態だった頃に海外進出すると聞いた時も正直理解ができなかった。繰り返しになるが、理解ができなかった私は並(並以下?)の経営者であることは間違いない。
修治の経営センス、胆力、リーダーシップの凄さはもちろんだが、一番素晴らしいのは信じてついていき頑張り続けたオンデーズの全スタッフであることは間違いない。
ここで、本書に度々出てくる奥野CFOについて語らせていただきたい。よほどの先見性と胆力がなければやりきれない中、修治のビジョンやスタッフの方々の夢の実現の為に、どんな厳しい状況でもお金面を切り盛りしてきた奥野さんは凄い。BS至上主義、担保至上主義で、決して将来性や人間性でお金を貸せるような能力も決まりもない金融機関とのやりとりは圧巻。ご自身は(そんな金融機関に疑問を持ちつつも)メガバンク融資部門出身者であったという事実は通快。奥野さんの存在が半沢直樹ばりの痛快さをこの物語に与えていることは間違いない。
修治ファミリーが創業家の会社の社外取締役を奥野さんと小生が一緒に勤めさせていただいた時期は、まさにオンデーズが修羅場を何度も超えてきた時期と重なっている。席がよく隣だったので休み時間の時に、ちらっと見えた奥野さんのパソコンの画面に映っていたのは資金繰り表ってことがよくあった。当時はちらっとたまたま見えちゃっただけだったんだが、今思うと金融機関の協力がない中で毎月毎月支払い後の数万円レベルの資金繰りまで神経を磨り減らしながら仕事をされていたのだろう。
ある時、奥野さんが社外取締役を勤める会社の取締役会でこんなことをおっしゃった。
「もっともっと高い目標を立てて逆算して毎日毎日仕事をしていかなきゃだめですよ。こんな利益レベルは吹けば飛んじゃうレベルですよ。」
正鵠を射ていたし、説得力のある御言葉だった。
長くなりましたが、超オススメです。
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