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まゆごん

『 怒り』、私が今まで見た邦画の中で一番胸が締め付けられる映画だった。 人を信じることの難しさ、そして信じられなかった自分のやるせなさ・・・ 片や、信じていた人に裏切られるやりきれなさ・・・ 迫真の演技に心を揺さぶられ、坂本龍一の胸に染みる音楽も相まって、途中から涙が溢れて止まらない。 私は、特に宮崎あおいを中心とするストーリーに胸が締め付けられた。 父親役の渡辺謙の心の葛藤、宮崎あおいの心の動きが、なんとも切なくて。 渡辺謙が池脇千鶴に「おじさんは娘のことを信じてないの?」(言葉は違うけど、そんな感じ)と言われて、愕然とする所とか、心の機微が伝わって、胸にグイグイくるのだ。 この父娘にすっかり感情移入して見ていた。 これほどまでに引き込まれたのは、渡辺謙の演技は勿論だが、宮崎あおいの演技が自然で素晴らしかったから。 さすがだと思った。 決して、お涙頂戴的な演出じゃなく、自然と胸が締め付けられ、涙が溢れる感じ。 後、広瀬すずも自然で良かったし、森山未來も、いい味を出していたなぁ。 妻夫木聡と綾野剛は、純愛なら、もう少し入り込めたかも。 「犯人はこの中の誰?」というより、あの人であって欲しくないという気持ちで観ていた。 観て良かった! そして原作を是非読んでみたいと思った。

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見城さんの魂を揺さぶられる熱いお言葉
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