ムーのトーク
トーク情報ムー 見城徹見城徹 20年前ほどのこと。ニューヨークで老境に差し掛かったジャーナリストがトム・クルーズの5日間の密着取材をしました。その中でトム・クルーズは憂鬱なことがあると僕は心の中で「ロッケンロール!」と叫んで立ち向かうんだ、と告白します。全ての取材が終了した5日目、お礼と別れを告げるジャーナリストに僕が車であなたを送って行きたい、と申し出ます。「僕の行く場所はあなたの次の仕事の場所と反対の場所だから、僕を送って行くと30分近く遅刻してしまいますよ。有り難いけどご辞退します」と言うジャーナリストに、トム・クルーズは一瞬考えて声に出して言います。
「それでもいいさ、ロッケンロール!」
僕はその記事を読んでから、トム・クルーズが好きになりました。ムー 藤田晋bot藤田晋bot 「他に胸騒ぎするのないですか?」
さきほどのAmeba経営本部の定例会議で
聞かれました。
Amebaでは私と経営本部のメンバーで
100近いサービスの進捗状況を日常的に
管理しています。
なぜ「胸騒ぎ」が話題になったかというと、
私は総合プロデューサーなので、
Amebaの各サービスのプロデューサーとは
上司と部下の関係なのですが、
通常の仕事の中では見落としがちな
意外な盲点に気づいたからです。
それは、プロジェクトの進捗がよかったり、プロダクトの出来に自信があるチームのプロデューサーは、実によく報連相にきます。
社長室の前で私の出待ちしてでも、
私に途中経過を見せにきます。
それは自信があるから見てほしい、
喜ばせたいというのもあるでしょう。
逆に、チームが迷走していたり、
プロダクトの出来が悪かったりすると、
意図して私の死角に入るかのように、
報連相が途絶える人がいるのです。
経験上、そのパターンでいきなり完成
を見せられて、素晴らしい出来だった
ということはまずありません。
途中段階で指摘を受けることを恐れ、
問題を先送りした結果、取り返しが
つかなくなっているケースが多いです。
うまくいっているチーム→報連相に来る。
うまくいってないチーム→報連相にこない。
だとすると、マネジメントがいち早く
問題に気づいて対処しなければならない
のは、報連相にこない後者です。
でも、実際にはうまくいってないチームは
「こない」訳ですから、忙しいマネジメントは見落としがちです。
任せている仕事に胸騒ぎを感じたら、
介入のゴーサインとみて間違いない。 私は過去のマネジメント経験を通じて
そう考えています。
ということで、日常業務の中では
見落としがちな問題を発見するために、
胸騒ぎを頼りに、こちらから行って、
しつこく状況を聞いてみようとしている
ところです。
うざがられても、仕方ありません。
(なんだ気のせいかぁ・・)
であれば有難いのですが。