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はくあうり

趣味はおおむねお休み中なんだけど、なんとなくうたの日だけ毎日続けてしまっている。これは三月下旬の。 口移しの針 何も求めないままではいられなかった僕とあなたの 2023年03月31日『求』 生皮を剥がれるようにももいろで塗り潰されていく白兎 2023年03月30日『兎』 何度でもあなたを咲かせまた散らすわたしをずっと許さずにいて 2023年03月29日『ずっと』 もう誰のためのものでもなくなった乳房をはじめていとしく思う 2023年03月28日『乳房』 ハッカ油を一滴垂らし湯の中で傷の在処を確かめている 2023年03月27日『ミント』 比較せよ 過去に啜ってきた乳と未来に流す血の総量を 2023年03月26日『未来』 背中のドアはあけっぱなしで抱くたびにあなたを通り抜ける風の音 2023年03月25日『ドア』 散りやまぬ桜の森の奥深く数多の猫が電車待つらむ 2023年03月24日『待』 壊れきるのを待つだけの関係を花の名前で呼ぶひとだった 2023年03月23日『関係』 花時雨いつか最後に吐く嘘があなたの海に流れ着くまで 2023年03月22日『最』 誰も彼もが夢中で箱を轢いてゆく多分そういう競技であった 2023年03月21日『中』 机下にまろべば月ひとつ昇らざるままに誰かの膝をしろく照らして 2023年03月20日『机』 偽王子なる僕たちは野茨の棺となってあなたと眠る 2023年03月19日『僕』 後味の苦さを思い出しながら五秒間だけずらしたマスク 2023年03月18日『苦』 キシリトールガムみたいにゆるされて、本当はきみを蝕みたかった 2023年03月17日『おやつ』

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