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シンジ

たまに5歳位まで暮らしてた古い家を思い出す。 多分築百年は超えていたと思う。元は茅葺きでその上に塗炭屋根を張っていた。田舎の百姓屋。 玄関入ると広い土間があって、そこに釜戸、薪で炊く風呂、馬等の家畜を入れておく所もあった。もう馬は居なかったし、釜戸も使ってなかったけど、風呂は現役だった。厠はもちろん外で汲み取り式、夜は怖かった。 土間を上がると囲炉裏があって炊事場があって、水道は冷たい井戸水をポンプで汲み上げていた。 そこから更に一段上がって、だだっ広い茶の間があって、他の部屋が並んでた。冬は茶の間の掘炬燵にあたってると高い天井から風に吹かれた雪がチラチラ降って来たっけ。 茶の間の奥は土蔵に通じていて、悪い事をすると泣こうが喚こうが、引き摺られて真っ暗な蔵に閉じ込められた(笑)。 土間を貰ってきたウサギが跳ねてたりしてたな。いつの間にか居なくなってたけど、「あのウサギは、おめだち(お前達=子供達)が居ねぇ内に鍋にして食ったんだ」と二十歳を過ぎて母親からカミングアウトされてショックだった(笑)。 猛烈に懐かしい。もう一度あの古い家で暮らしてみたい。

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