往年のGPドライバー、スターリング・モス卿が亡くなった。90歳だった。 F-1出走67回し、優勝16回、勝率は24%を誇るも一度もチャンピオンシップを手にする事はなく｢無冠の帝王｣と呼ばれた。 F-1以外でも"ミッレ・ミリア"や数々のスポーツカーレースで勝利を飾った。 チャンピオンになれなかったのは母国イギリスのチームに拘り過ぎたからだ、とも言われた。事実、フェラーリからの誘いを何度も断っている(エンツォと合わず、エンツォの為には走らないと言っていた)。 が、スポーツカーレースではフェラーリのマシンで何度も勝っているのが面白い。 スターリング・モスと言えば、有名なあの名言。 ｢男には下手と思われたくないものが二つある…自動車の運転とメイクラヴだ｣ この男の心理を見事に言い当てたモスはかなり女性をエスコートするのが上手かったらしい。 モータースポーツへの貢献が認められ｢ナイト｣の称号を贈られた、最後の旧き善き時代のグレーデッド・ドライバーに最敬礼を。