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ナナ散歩だよのトーク
トーク情報
  • ナナ散歩だよ
    ナナ散歩だよ

    年末はずっと忙しいと
    思って来たけれど…

    いろいろあるし
    いろいろあっても
    お互いの心模様は
    いつまでたっても
    伺い知れないから

    だからこそ
    それぞれの時間が
    ゆっくりと
    干渉し合ってゆける

    水と油は交じりあわないけど
    おもいっきり振って振って
    ぶつかってこすれあって
    ひと味違うドレッシングの
    出来上がり

    神さまと私の一年が
    もうすぐおわり
    もうすぐはじまる

    積み重ねてきた
    日常生活が
    ひとつ咳払いをして
    はじめの一歩に帰るとき
    平行線路は交じりあわないけど
    それでいい
    どこまでも続いてゆければ
    それでいい…

  • ナナ散歩だよ
    ナナ散歩だよ

    春夏秋冬の
      こころの葛藤に思い悩み…

    お腹いっぱいの憂鬱と
      幸せ未満の贅沢とともに…

    神さまと一緒に
    今を生きてきた。。。


    家庭の重みは
       歳月の重み……

  • ナナ散歩だよ
    ナナ散歩だよ
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    早起きのナナは
    ラジオ体操の始まる時間に
    枕元で鼻を鳴らし出す
    寝返りをする度に
    鳴く声が大きくなって
    いったりきたり
    床板まで鳴らし始める…

    雨模様の朝は
    スプリーンな気分だけど
    手袋のいらない
    優しい空気だから良しとする

    ナナは
    黄色いカッパに着替えさせ
    広めの傘に一緒に隠れて
    最短コースを歩き抜ける
    頭と尻尾をたっぷり濡らして
    ナナ散歩を終える

    庭先では
    帰りを待っていた
    シジュウカラたちが
    ちゅぴちゅぴ
    地鳴きし合って
    エサ場の充実の催促だ
    雨宿りしながら
    メジロも待っている…

    耳鳴りのする
    折れ曲がった夢を見たりして
    目覚めが重い朝でも
    さまざまな日常生活の灯が
    嬉々として今日も
    グラデーションを
    繰り広げる

    静かに寄り添って
    ながれてゆく
    忘却の時間…


  • ナナ散歩だよ
    ナナ散歩だよ


    疑問を棄てた孤独…

    大家になれない戸建…

    愛憎烈しく強く
    血が荒れる
    家族の幸せelegy…


    場末のスクリーンに
    映っていただろう
    日常生活の欺瞞に
    物心ついた最初の
    顔のない指人形が微笑み返す

    思い出したくもない
    横倒しの砂時計…

    昨日までの僕が
      今を引きずり
    何度めかの死を
       すり抜けてゆく…。






  • ナナ散歩だよ
    ナナ散歩だよ
    投稿画像


    小さな薪小屋の
    屋根の修理を始める

    東側は日射したっぷり
    のみ込んでウエハース状態

    西側はモクレンの木の影で
    うっすら塗装の剥げ落ち程度

    新しいものはそれなりに
    魅力的ではあるけれど
    古くなってゆくものに
    いつまでも手を入れ
    触れている感じが
    心地よい。。。


    朽ちてゆく色心の灯り
    ゆっくりと
    手をかざしてゆくつもり…

  • ナナ散歩だよ
    ナナ散歩だよ

    内へ向かう孤独は
     嬉々として忙しい

    外へ向かう孤独は
     沸々として恨めしい

    生まれ持った孤独は
    言葉に出来ない世界を
    手のひらに形作っている…

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  • ナナ散歩だよ
    ナナ散歩だよ


    この頃…
    遠い昔の
    自分のような意識が
    記憶にない状況の中で
    踠いている夢をみる

    過去に
    目を瞑り口を閉ざし
    平らかな日常生活に
    潜り込んでいる今

    果たして、
    回転木馬の中心軸を
    探し求めながら
    言葉の奥に隠れている
    人に出会えるだろうか…

    ……………

    「……他人をじかに知ることこそ、実は、ほんとうに自分を知ることにほかならぬからである。人間は自分を知るのに、他人という鏡を持っているだけだ。自己反省とか自己分析とかいう浪漫派文学の産んだ精神傾向は、感傷と虚栄との惑わしに充ちた、架空な未熟な業にすぎない。」   
    (小林秀雄)



    「ぼくは、自己否定というのを、頭がはっきりしていてうまく言える人が言う場合には、結局、それは自己主張だと思うんだな。」
    (武田泰淳)



    「……あえて自己否定するのは、それゆえに、個体の存否を超える上位価値概念がその特定の存在の中に想定されている場合に限られる。否定はそれに向けての再生の手続きなのである。」
    (高橋和巳)



    人間の数だけ思想があるという
    落ち着くところは…

    「君は君自身でい給え、と。一流の思想家のぎりぎりの思想というものは、それ以外の忠告を絶対にしてはいない。」  
    (小林秀雄)



    朧気に
    最期りが見え隠れする朝に
    ぼんやりと思うママに
    ナナ散歩だよ…
    ……………