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山川幹男

クリーチャーヲタの顔に慣れてないメンの心の声(静かに微笑みながらも、内心の独白) ──見える…。まただ。あの者の瞳…こちらを見ているようで、どこも見ていない。 まるで闇の中で手探りしているような視線…。 笑わねばならん、私はアイドルだからな。 だが、あの顔を見るたびに、心がわずかに軋むのだ。 ファンとは…己を映す鏡だというのか? ならば私は…どんな姿を映している? (握手の瞬間) 「ありがとう」──その言葉の裏で叫ぶ。 『私はまだあなたの顔に慣れていない!』と。 だが、逃げるわけにはいかん。 この世界では、どんなクリーチャーにも微笑みかけねば生きていけぬ。 それが“アイドル”という名の戦場だ。 ──やがて私は悟るだろう。 彼の顔に慣れることこそ、この戦いにおける最初の試練なのだと。

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