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あきよちゃん。
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──小学生の頃から生き馬の目を抜く芸能界で戦っていたのに、急に専業主婦というかおばあちゃんのような生活になって、戸惑ったんじゃないですか? そうですね(笑)。のんびりはできたんですけど、まだこういう生活は自分には早いなって思いました。気分的にも寂しいというか、「早くステージに上がりたい」「早くファンの皆様の声を聞きたい」という気持ちに傾いていきましたね。「まだ卒業する時期じゃない」と思ったし、「まだSKE48というグループにいたい」という自分の気持ちも再確認できました。 ──とは言え、ファンの中には「このまま引退しちゃうんじゃないか?」という不安を抱えていた人も多かったはずです。 そうなんですよね。休養期間中は私のファンの皆様がほかのメンバーの握手会に並ぶことがあったらしいんです。と言っても、それは推し変とかじゃないんですよ。どこに不安の声をぶつけていいかわからないから、とりあえず私と仲のいいメンバーに「珠理奈、戻ってくるかな? 辞めないかな?」って涙ながらに訴えてくるわけです。それを聞いたら、なんだかもういたたまれない気持ちになりました。そこまでファンの皆様に考えさせていたのかって。メンバーと合流したときも、みんな大号泣していましたし。 ──松井さんがいないSKE48のパフォーマンスは、やっぱり違和感が残りましたけどね。「何かが足りない」って思いましたし。 そうですか? 私は逆なんですよ。自分がいないSKE48を観て、「これは私がいなくても成立するな」って感じたんです。正直、これまではそんなふうに思ったことは一度もなかったんですけどね。周りからも「珠理奈がいないとSKE48だとは思えない」って言われていましたし。映画を観ながら、なんだか切なくなりましたもん。「あれ? 私がいなくてもSKE48のカラーがバッチリ出ている」って。 ──珠理奈さんが好きなプロレスに例えると、新日本マットから中邑真輔とAJスタイルズ(という団体を代表するスター)がいなくなったとき、「何かが足りない」という喪失感がけっこうあったじゃないですか。 いや、でも今の新日本はその2人がいなくても普通に成立していますから。結局、それと同じことなんですよ。でもそれは決して悲しいことじゃないと私は思うんです。10年目を迎えたSKE48が想像以上にしっかりしていて、誰か1人の力に頼らなくても成立するグループになったということですから。 ──なるほど。休養前と今では、どういうところが変わったと自分で考えますか? 何もかも変わったような気がします。もともとSKE48に入る前に陸上競技をやっていたこともあってか、私って体育会系なんですよ。なんでも一番じゃないと気が済まないし、自分を追い詰めることも苦じゃないタイプ。例えばアイドルをやっていたらダイエットをみんな考えるものなんですけど、やっぱり年頃の女の子だからついついお菓子に手を出しちゃうんです。だけど、私は自分の意志でスッパリ断ち切ってしまう。基本にあるのが根性論なんでしょうね。休養期間を経た今の私は、前みたいにガツガツしていないですよ。今回もセンターになったからといって、「引っ張っていくぞ!」というよりは「みんなで一緒にがんばっていこうよ」って感じですし。 ──確かにそれは大きな違いですね。 自然と肩の力が抜けていったんです。だから今は「プロレスをやれ」と言われても無理ですね。プロレスは観るだけにしておきます。 ──もうハリウッドJURINAとしてギラギラする段階じゃないわけですね。 昔は私や先輩たちがギラギラしていたけど、若手メンバーはそうでもなくて、その温度差がけっこうあったんです。今度は逆に若手メンバーがギラギラして、私たちは一歩引いたところから見守っていきたい。SKE48は「センターになりたい」と口にするメンバーが多いんですね。これは、すごくいいことだと思うんですよ。SKE48のセンターになるっていうのは、ある意味、AKB48のセンターを務めるより大変だと私は考えているんです。というのもSKE48はずっと私がセンターをやっていた分、そのイメージが強すぎて、誰がやってもプレッシャーがかかるはずなので。私が休んでいる間、須田ちゃんも泣きながらセンターに立っていました。それでも「センターになりたい」っていうメンバーがいるのは頼もしいですよ。

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