たまたま小学校の時の同級生に会った。
当時私は受験のストレスで過食が進み、いわゆる「デブ」だった。服や持ち物がいくら可愛くても私の太さで霞むレベルだった。
それに対して彼女は細くて、可愛くはないけれど、まあまあ人気だったことを覚えている。
中学から私は私立に行ったから交流がなくなった。
そして10年が経った今、対峙した時、人気だった「彼女」を美化していたことがわかった。
きっと彼女は彼女なりにおしゃれをしていたし、メイクも多分?していた。別に「悪く」はないけど「良く」もない。
小学校の頃、惨めな思いをした私は綺麗になる努力を、お金を、惜しまなかった。
私は綺麗だ。
縮毛矯正、ヘアカラー、自分の顔を可愛く見せるメイク、下品過ぎないセクシーな服。アクセサリーにまで気を配る。
女なら絶対に気にするであろうところは全てお金と時間をかけてる。
「久しぶり」って笑かけた時、彼女が目を逸らした。嬉しかった。勝ったと思った。
それと同時に彼女は、きっと外見を重視する世界に生きてこなかったのではないかという考えが浮かんだ。
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