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ロングコートダディ堂前

3月30日(月) 今日は普段できないことをしてみようと思い、 最強のお風呂タイムにチャレンジすることに。 最強のお風呂タイムとは、 いつものお風呂タイムとは全く違う、完全にアップグレードさせたお風呂タイムのことだ。 簡単にいうと、ラブホテルみたいな感じだ。 まずは、お風呂の掃除から。 浴槽、壁、床、隅々まで洗おうと思ったが、 胸ポケットに入れていたUSBメモリが排水溝に流れていった瞬間、全てのやる気が無くなってしまった。 そしてひらめいた。 排水溝と窓を閉めた状態で、 さらに窓に養生テープを張り付け ドアも完全に密閉し、 お湯を出しっぱなしにすれば 浴室内ビチビチにお湯が溜まるのではないかと。 事前に洗剤もまいておけば、浴室内全ての汚れが浮いてくるのではないか。 素晴らしい名案がでた。 早速お湯を溜めてみる。 順調だ。 浴槽からはもうお湯があふれでている。 床にもお湯が溜まっていく。 ここでドアを閉めて密閉。 しばらく放置する。 15分後、お風呂を見に行く。 ドアの透けている影で分かる、半分くらいまでお湯が溜まっている。 すごい。 さらに30分放置。 再び、お風呂を見に行く。 すごいぜ… ドア上部まで水面が来ている。 やってたんだぜ… ここで、家の水道の元栓を閉めに行く。 しばらくすればお湯も止まるはずだ。 水面は天井まで到達。 びっちびちだ。 お湯も止まったようだ。 これは楽なお風呂掃除として特許が取れるのではないだろうか。 しかしここで行き詰まる。 どうやってお湯を排出しよう。 参った。 これは考えていなかった。 「警察か…?」ともよぎったが 警察ではないと思い直した。 考えてみても結論が出ないので、 一旦お昼寝をすることに。 zzz 1時間ほど寝ただろうか。 再びお風呂を見に行くが だめだ。 ビチビチのままだ。 ピンポーン ここでインターホンが鳴った。 「警察か…?」ともよぎったが 出てみることに。 玄関のドアを開ける。 「おざます!」 後輩のさや香の石井だった。 珍しい。家に訪ねてくることなんて初めてではないだろうか。 「ちょっとここら辺ランニングしてたんで!何してはんのかなーって思って!」とのこと。 元気な奴だな。 石井は 「ちょっと風呂だけ借りますね」と言い、風呂場へ向かった。 僕は 「まて!石井ー!!」と叫び、追いかけたが 石井の手はすでに風呂場のドアノブにかかっていた。 開かれるドア。 ドアが開くと同時に 大量の水が石井を襲った。 石井が 「おぼぼぼぼぼ!!!」 と言う。 僕の方にも水が。 リビングまで流される石井と僕。 水の勢いは収まったが 部屋がすべて水浸しに。 僕が 「大丈夫か!石井!」と言うと 石井は 「いや、鯉か!!!」と言った。 急な状態での例えツッコミにあまりとやかく言いたくはないのだが、鯉というのはイマイチよく分からなかった。

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