理仁 ) ふぅ ... 。 ( 相手 が 後退 し 、戻ってくる 様 を 確認 すれば 、溜息 を 吐き 、額 に 掛かる 前髪 を 上げる 。──相手の能力 は なんだ ？何故 走って 帰ってくる ？ 消耗するタイプ か ？ 時間制限 が あるのか ？ 先程 の 動きは 一体なんだ ？と 、数々 の 疑問 を 頭 に 浮べ乍 、少し この 戦い を 楽しんでいる 自分 が いること に 気付く 、そして 、｢ 唱えなれた詠唱 ｣ を 唱える という 選択肢 を " 捨てた " 。恐らく アレ は 身体 の 構造 を 変えたり することは 出来ない────つまり 、自分 が 上 に 行けば 、何らかの 方法 で 接触 は 出来ても 、猛禽類 の 如く 羽撃く ことは 叶わないのだ 。 であれば 、それこそ 卑怯 というもの 。卑怯 な 手 等 使い尽くす べきでは あるが 、自分 の 手の内 は 見せないでおく のも 重要なこと で 、ならば 自分 は 無闇 に 飛び回るより 、地に足を付けた状態 で 能力を行使する 方 が よっぽど良い 。そんな風に 考えた 末 、自分 の 胸 の 前 で 両手 を 合わせ 、ゆっくり 、ゆっくりと その 間 を 広げていく 。 その 空間 に 、淡い 光 を 放ち 乍 、自分 の 掌 の 間 で 雷 の ように 炸裂 する 光源────まだ 何にも なっていない なにか は 、両掌 の 間 が 開けば 開くほど 、細長い 形状 を 顕にしつつ 、輝き と 、バチバチ と 炸裂 する 光の帯 の 強さ が 増す 。 ある程度 開いたところで 、一気に 腕 を 動かし 、本来の形 を 顕にした 木製 の ソレ ──しっかりとした木剣── を 、重力 で " 無駄にしてしまわないよう " に 、しっかり と 掴み 、構える 。)