火はなんと遅刻した。初遅刻である。バスで渋滞に出くわしてしまったのだ。運転手が降ろしてくれたが、走っても間に合わず、授業が始まる時間の電車に乗ることとなってしまった。ピアノの時間の前に岡田彩花似、声の可愛いコ、バスケ少女、乃木坂好きのデカい女、ドッチボールで意外にも剛球を放つふっくらメガネちゃんと話せた。 水曜はお昼休み、クロマニヨンズ男の半袖から飛び出た長脇毛をイジると、声の低いコが笑いまくっていた。DQNちゃんは二日酔いで寝ていた。 放課後のスタッフ会議の前に、トイレで190㎝男がクロマニヨンズ男の脇毛を切り、大爆笑であった。会議のあと、190㎝男とクロマニヨンズ男とメガネ男先輩と飲みに行った。話題はもっぱらクロマニヨンズ男のぷくぷくちゃんへの恋バナであった。昨日おれは結局記憶を無くしたのだが、トーク力が神懸かっており、爆笑王であった。例えツッコミも冴え渡っており、おれが喋る度にドッカンドッカンであった。油断して飲み過ぎた。 本日は二日酔いで、死に損ないで学校に向かった。学校近くの横断歩道で声の低いコと会ったところ、１限目が小テストなのを知らされ、到着と同時に５分で頭に突っ込んだ。テスト用の席になり、乃木坂好きのデカい女と隣合った。前に絵本読みプロ女(初登場。絵本読みが上手い)が座っていて、初めて話した。二日酔いの頭は回らず、１問ミスった。 ２限目がうたのテストで、一人一人ランダムで当てられる形式だった。長い歌を歌詞を見ずに歌うので、みんな歌詞が飛びまくっていた。おれはテスト前にトイレでもどしたのだが、頭も痛くめちゃめちゃに気持ち悪かったので今日はみんなの前で歌いたくなかった。しかし割と早く当てられてしまった。チャイルドプレイのチャッキーのＴシャツを着ていたので、それでみんな盛り上がった。うろ覚えの歌詞を歌うとやたら笑われ、声の低いコは案の定笑い泣きしており、おれは満足であった。 本館へ移動する時、鈴木絢音似のペンケースが可愛いので以前調べて保存していた画像を彼女に見せたが、同じシリーズの少し違う絵柄であった。おれのＴシャツを怖いと言っていたが褒めてくれた。鈴木絢音似は可憐なコの友だちなのだが、最近無性に可愛い。 今日もいつもの４人で秘密基地で過ごしたが、おれとクロマニヨンズ男はそこで寝て、DQNちゃんと声の低いコはお散歩に出ていた。昼休みの小一時間は長いようで短いので、一瞬で終わる。もちろん寝られやしない。 午後の絵本読みの授業の時けっこう鈴木絢音似と話せた。バンド好きで、チャイハネ好きらしく、おれはもはや運命を感じ始めている。顔は極端に可愛いわけでは無く、声も全然可愛くないのだが、こざっぱりしていて、話がまっすぐ伝わる。 放課後は中野郁海似への誕生日メッセージカードを書いた。女の子たちみんなでサプライズを企画しているらしい。女の子からやたら愛されている。 たまたま中野郁海似とエレベーター前で会うと可愛い声で「ダイエットだから階段で下りなさい」と言われた。「じゃあ一緒に下りよう」と言うと一緒に降りてくれた。おれより背が高く、腰の位置がおれのより30㎝くらい上にあり、ショートパンツから自慢の生白い脚がまっすぐ伸びている。ペタンコ靴を履いているのもいやみったらしいくらいの抜群のスタイルなのである。 その後はスタッフでまた集まり、土曜のイベントの準備をした。そしてまた鈴木絢音似とたくさん話せた。好きだと思うと途端に口下手に戻るので、あくまで面白いおじさんを徹底した。しかし吹き替えちゃんに「好きでしょ」と突かれてしまった。どうしてだろう。 彼女がバイトで帰った後、可憐なコが来た。大きなマスクを付けていてあまり見えなかったが、おれの話で笑っている様子はあった。クロマニヨンズ男は奥でお芋ちゃんとぷくぷくちゃんとやたら楽しそうに作業をしていた。 我々２年に名札を作るようで、一人一人違うので当日まで内緒らしく、今日は彼らのゾーンに近づいてはいけなかった。途中、吹き替えちゃんのことを可憐なコの名前で呼んでしまい笑いが起きた。なかなかの気まずさであった。 なんとか作業を終わらせ、下校時間ギリギリで帰った。190㎝男と恋バナをしながら久しぶりに２人で一駅分歩いて帰った。昨日のおれはやたら面白かったと言ってくれた。しかしなかなかの酔っ払いだったそうだ。詳しく聞くのは止めといた。 明日は久しぶりに休みである。