「なんでですか?!
俺は月本さんと一緒じゃ
なきゃ嫌っすよ!!」
捜査においてそんな我儘、
通る筈はないと
分かっていながらも
俺は署長に言ってしまった。
すると、ドアが開き月本さんが部屋に入って来た。
「俺はその言葉だけで充分だ。それに、お前ももう分かっているだろ?捜査において何が優先されるのか。」
月本さんは苦笑いしながら
俺の目を真っ直ぐ見た。
「…っ。はい…。」
「俺は今回の捜査班に要らないと判断されたんだ。お前は凄い。頭の回りも良いし、何より賢い。」
「…月本さん。」
月本さんは俺の頭に手を乗せ
満面の笑みで
「川田 夕!俺の分まで存分に捜査してこい!!」
「っ!っはい!!」
俺は月本さんのこの言葉を忘ない。
前へ次へ