そーいえば昨日外でネタ合わせをしている時に、若い男性に靴を磨いてるので、良かったら1円でもいいし時間を取らせないので磨かせてくれないかと声をかけられた。
靴を磨いて貯めたお金で世界を回りたいらしい。
ほんのちょっと靴洗おうかなと思ってたし、靴磨きが初めてだったので、じゃあかるくとお願いをした。
靴を渡すと、その子が語り出した。
歳は23才で靴磨きをしてお金を200万貯めて世界を回りたいらしい。
普段はサラリーマンをしながら、一年で120万貯めたらしくすごいなぁと思った。専用のインスタもやっていて、靴磨きをしてた人間が世界を回ってる写真をあげたいらしい。
なんか良いじゃない、靴磨きという地道で汗をかく仕事をして、最後は世界を回って素晴らしい景色や美味しい食べ物、かけがえのない人に出会う。若いから出来る素敵な事だ。
僕はその話を聞きながら、一応自分がいくら払うかを考えていた。
まさか本当に1円を渡すわけにもいかないが、1000円も払えるほど余裕もない。
とか考えながらその子の靴磨きを見ていたのだが
その子はウェットティッシュでソールの横を一周ふいただけだった。
1分もかかってないと思う。
それでは、反対と言われもう片方の靴を渡すと、ソールの横をさっき使った汚いウエットティッシュで一周ふいた。
心の中で、え?と思ったが、ありがとうございましたと言われたので、財布を出しながらどうしようと考えた。
とりあえず300円程度の小銭を全て渡した。すると横にいた相方も見ていただけだったが同じように小銭を渡した。
彼はほんの2、3分で600円も稼いでいったのだ。
嵐の様に去っていく彼の背中を見ながら僕はハラワタが煮え繰り返っていた。
あのカス、、、靴磨きなめてるやん。と
そもそも靴磨きをして、お金を貰うということは、商売なのだ。
プロでなければならない。
1円でも良いんでという心意気はいいだろう。しかしそれはプロの仕事をして1000円欲しい所を、1円でもいいと思ってなければならない。
なのにアイツは靴磨きをさせろと頼んで、10円くらいの仕事しかせず。金をせびってきたのだ。
1円払うならいいだろう。しかし1円でも良いと言われて本当に1円払うやつはいない。最低でも100円、200円は渡そうと思うのが人間の心理なのだ。
という事は最低でも100円以上の靴磨きをしなければならない。
アイツはそれを全く理解していない。
アイツがやってるのは、靴磨きをした。という事実が欲しいだけなのだ。
靴磨きに何のプライドも持っていない。
靴磨きをして世界を回ったと、周りの人間に言いたいだけなのだ。
主人公になりたいだけなのだ。
サラリーマンで稼いだ金で旅行するのと全く同じことという事に気づいてないのだ。
深層心理で靴磨きを楽に稼げると思っている人間なのだ。
マジで腹立つ。靴磨きなめすぎ。良心的な人間の心につけ入りすぎ。
しかし、彼はその真理にも気づいてない。それが悪なのだ。靴磨きちょろいと思ってる方がまだまし。
しかし奴は良い事をしていると思っている。善人ヅラした悪なのだ。
キチ○イだ。
許さん。
なんて思ってはいるが、普段穏やかな僕はその場で沸点にいかず、あとあとモヤモヤしてしまう。
もし、彼にまた会う事があれば、説教してやろう。
必ずな。それが彼のためだ
それまでは多分彼が、靴磨きの大切さに気づく事はないだろう。
そして彼はまた今日も靴磨きと言って誰かのソールをサラッとウエットティッシュで拭く。
もしかしたら、そこの貴方のソールかも。
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