「生徒会長」 高校を２回も辞めた僕ですが、中学生の時に生徒会長に立候補させられた事がありました。 立候補したのは、僕ともう一人。寺ボンというあだ名の同級生で、後に東大に行った校内一の秀才でした。 一方の僕は、勉強が大嫌いで落ちこぼれ。立候補とは名ばかりの、ギャグで友人たちに祭り上げられた形です。 たとえギャグであっても、やるとなったら本気です。生徒会長も悪くない。いや、むしろなってみたい。そんな欲も出てきたんです。 候補者は全校生徒を前にそれぞれ演説で、自分の主張をアピールをします。 今思えば、人前で話すことが半ばライフワーク化している僕にとって、大勢の前で話したのはこれが初めてでした。 僕にとっての大舞台でもある演説です。それは今でも鮮明に覚えています。 大いに緊張しながらも、 したためてきた公約を発表しました。 「我が校念願の野球部をつくる！」 というのも、僕が通っていた中学校には野球部がありませんでした。 理由は、グランドのネット設備が十分でなかった為、打ったボールが外の道路に飛び出してしまい危険であるとのことでした。 しかし、野球をやりたい少年は多く、皆、中学校に野球部がない事をとても残念がっていたのです。そのことが日頃からとても気になっていました。 「これほど野球好きがいるにもかかわらず、我が校には野球部がありません」 「理由は、ボールが道路に出てしまうから」 「ならば簡単な事です。ネットを高くすればいいのです！」 「それだけで念願の野球部が出来るんだ！」 僕の主張に、生徒達は「いいぞ！いいぞ！」と拍手喝采。それと爆笑（謎） 本当に落ちこぼれだったけど、人気はありました。（笑） こうして思い起こすと、当時から今に通じる”プロモーション&マーケティング”の源流があったように感じます。 例えば、プレゼンテーション。僕が新しい価値を提案する時、3つの基本があります。 ① 世の中は今こうである。（現状） ② 当社ならその課題を解決できる。（ビジネスモデル） ③ だから多数に評価されている。（実績） ベストな企画をプレゼン資料落とし込み、営業（表現）してます。 もちろん、③はスタート時には使えません。良い企画であればいずれ付いてきます。 あくまでも①〜③の流れは資料上でのストーリーです。 作成のポイントはズバリ【単語力】と【目に飛び込むビジュアル】です。 シンプルでわかりやすく相手にズバッと刺さる力のある単語と、説明がいらない程に一目瞭然なビジュアルです。 僕はこの２点を徹底的にこだわり抜きます。 こうして完成させた資料は、企画者から他の営業マンへと渡り一人歩きしても威力は衰えません。 話がそれましたが、演説から程なく投票日を迎えました。 開票の結果が発表されます。 なんと！！！ 秀才寺ボンを破って僕が生徒会長に選ばれたのです！（驚） しかし翌日、大人たちの事情で投票は無効となり、生徒会長は寺ボンで決定しました。 まぁ、そりゃそうだ！w 学業を頑張っていない。努力も成果も出していない。そんな僕が生徒会長だなんてとんでもない。学校は、与えられた科目における成績が全てです。 僕がこんなコトを言うのはなんだけど、0から1を思い描きチャレンジしながら答えを見いだす「実業」よりも、答えが明らかに一つの「学問」の方が、遥かに簡単な事だったと思う。 とはいえ、普通の学生生活についぞ縁がなかった僕には願望があります。次に生まれ変わったら、ちゃんと勉強をして大学にも行き、憧れのキャンパスライフをエンジョイしたい！！ ちなみにそんなコンプレックスの影響か、青春系のTVドラマは今でも絶対録画であります（笑） そんな僕の、 幻の生徒会長の話しでした。 ーーーーーーーーーー 電子雑誌 政経電論 http://seikeidenron.jp/ のメールマガジンにて、こうして週に一度のペースで、僕もエッセーを書いています。 まだ、メルマガ無料会員登録がお済でない方は、是非こちらからどうぞ！ http://seikeidenron.jp/mailmagazine