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宮田愛萌💖
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小野不由美さんの『営繕かるかや怪異譚 その弐』を読みました。一巻も読んだことがあって、すごく面白かったんですけど、二巻も負けずにとても面白かったです!営繕とは、「建築物を造ったり修理したりすること」だそうです(※1)建物のなかに潜む閑かなその存在は、時に恐ろしく時にやさしく私たちと居るのだなと読みながら思いました。ただの営繕、でもそれは私たちにとっても“they”(彼らでも彼女たちでもあれらでもない三人称が思いつきませんでした)にとっても救いになるかもしれないことなのだなぁと一巻ぶりに思いました。私は特に『芙蓉忌』が好きで、あの閉ざされた妖しげで美しい世界観が繊細に描かれているところに虜になりました。見てはいけない。わかってはいても惹かれてしまったらもう離れることのできないという欲望のようなものさえも、物語の恐怖のスパイスになるのだなと思いました。ついでに、この『芙蓉忌』を気に入った方は横溝正史さんの『蔵の中』とかも好きなのではないかナァとふと。気になった方は是非に。#小野不由美 さん#営繕かるかや怪異譚その弐 #角川文庫 さん※1 デジタル大辞泉より引用

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