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石川さゆりさん。 毎年、紅白歌合戦で『津軽海峡冬景色』と『天城越え』を交互に歌っています。 前者の歌い方が、毎年進化というか、変わっていっていて、それはそれで、素直に凄いことだな、と思っていたんです。 18歳の頃の、そう初めの頃の『津軽海峡冬景色』は、音源からしか聴けなくなったのかな、と少し淋しく思っていました。 歌の遅速もコブシも、声の太さも伸びやかさも、拙いけれど、若く儚い歌唱を、大御所にまでなった方が、全てを違えてそれ以上の歌を披露するのは、当たり前だし、毎年の新しい『津軽海峡冬景色』も、楽しみといえば楽しみでした。 年齢も重ねられたし、わざわざ18歳の歌唱をする必要もないし、加齢で、声も歌い方も変わったんだから、今となっては再現するのも、本人には不可能になっているのだろう、と。 しかし、2011年の紅白歌合戦で、それは覆りました。 この年の石川さゆりさんの『津軽海峡冬景色』は、まさに若かりし頃の、CDやラジオや有線で流れてくる、18歳の歌唱を、見事に再現したものだったんです。 2011年、それは東日本大震災があった年。 被災地の方々は、きっとラジオや有線で音楽を聴いているだろう。そうならば、その若い頃の歌い方で、この歌を届ける。 そんなメッセージが込められているような気がしたんです。 トシだから昔みたいに歌えないだろう、などという、自分の思い上がった考えに、深く恥じ入り、泣きながらテレビを観ていたんです。 石川さゆりさんは、物凄い歌手なんです、間違いありません。 ( 。・_・。 ) ♪

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