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じょんれのん。

“ご存じのように、浮浪者がみんな望んでそんな生き方をしてるわけじゃない。1930年代の大恐慌が、何千人もの農夫や街中の労働者を社会から葬り去った。俺の親父は、貨物列車に飛び乗って仕事を探し行く人たちの中の一人だった。親父は浮浪者じゃなかった。職を求めて渡り歩くホーボーだったが、浮浪者じゃなかった” “俺は思うんだが……俺たちは皆、人生のどこかで『心の放浪者』だったことがあるんじゃないかとね。昔と同じように、今も路上にさまよい出ていく人間が大勢いる。職探しのためじゃなく、自己実現したいとか、自分の人生を理解したいとか、『生きる意味』を見つけたいという理由で。彼らはもう貨物列車に飛び乗ったりしない。そのかわりに、メイン州からメキシコへ向かうハイウェイで、車やトラックに親指を立ててヒッチハイクする” “そして、そうやって放浪する者たちの多くは……俺も含めて、自分が心の平安なんて状態からほど遠いことに気づくんだ。ボロボロの秘密部屋にこもってた方がまだマシだと。ある孤独な日曜の朝なんかにはね。今時そんな状況はあらゆるところにあって、気持ちを沈ませるんだ” 腹の底からふつふつと湧き上がって、胸の内を黒く塗りつぶしていくような孤独感。この寂しさとうまく付き合えたら、生きていくことはもっと楽になるだろうに。そんな気持ちになることがあります。 過去を振り返って、取り返しのつかない過ち、二度と話せない人たちの顔、失ってしまったものを苦い後悔とともに思い出すとき。「おまえだけじゃないよ」と、昔なじみの友人のような顔で隣を並んで歩いてくれる、そんな曲です。

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Saving All My Love for You
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