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母親が重度の脳梗塞から、半身動かなくなり、寝たきりとなった。 入院介護ではあったが、身の回りのことや面会などのため、色々と思い悩んだ挙句、仕事を辞めて、全ての時間を使うことにした。 兄姉はいたが、離れて暮らしていたし、倒れたときに一緒に暮らしていた責任感みたいなものも感じて、そうすることに疑問はあまり抱かなかった。 生活費は、母親が受けていた父の遺族年金から、入院費などを引いた残りを使わせてもらい、なんとか暮らしていった。二年間近くの闘病の末に、母親が亡くなって、残ったものは無職の中年と、兄弟からの「母の年金で暮らしやがって」「生活費が欲しかっただけだ」などの罵倒の言葉と、今でも続く詰られた記憶の反復と、再就職の難しさや途中解雇だけだ。 絶対に全てを捨てて母親のため、なんて考えてはいけない。誰もわかってはくれないし、助けや慰めなど、全く期待はできない。任せるだけ任せて、あとは兄弟三人が等分。法律だから。 そんなことしなくてよかったんだ、と浴びせられる、後付けの屁理屈。 私は後悔をしている訳ではない。しかし失敗だった、とは思っている。全てを投げうつ前に、もっとやり方なり方法があったように思う。私は、私が思う母への献身を言い訳にして、仕事を辞めたかっただけかもしれない。 母親が亡くなれば、 空っぽの自分だけが取り残されるのだ。 私が頑張って、と思う前に、行政や病衣、施設や親戚、協力できるもの、していただけるものは、全て使うべきだと思う。地元などでのかかりつけのお医者様などは、地域医療や自宅介護に詳しいし、教えを乞うのも助けになる。私は、何も用意せずに仕事を辞めてしまって、あとで知識を得たので、これからの人に伝えてあげたい。 回りに相談して、頼って、教えてもらい、協力してもらい、「みんな」で介護すること。「みんな」の人数、手数は、多ければ多いほど良いこと。 そして頭を下げること。感謝すること。私には、決定的にこの二つが欠けていた。それが失敗であった。 進藤さん、頑張りは自分だけで行うのではなく、親戚、行政、医師、地域、みんなで頑張れますように、先に失敗した者の経験談からの助言の一つとして捉えてくだされば、幸いです。 取り止めのない文章で、申し訳ない限りです。

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眠〝いれぶん〟です。
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