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じょんれのん。

2 名前:新種のホケモン ★ :2020/10/04(日) 09:31:52.43 ID:CAP_USER  あの時、属人的な考えだけで、その問題の本質を敢えて見ようともしなかった行為のツケがいまになって回ってきたとも言えるのだ。 「ただ、僕にはいまそれをもってして『ザマみろ』などとは言いませんし、言っている暇もないほど緊急事態だと思っています。『一国の政権が、学問の自由に、あからさまに介入した』のです。学術に関与するもの、言論に関与するもの、いや、社会の各層あらゆる人々が、この暴挙に対する痛烈な批判の声をあげ、徹底して、この政権と戦うべき問題です。そうでなければ、ニーメラーの格言『…そして、彼らが私を攻撃したとき 私のために声をあげる者は、誰一人残っていなかった』という未来が、遠からずやってくるはずです」 ◆野党議員の失言は記者総出で批判も、菅の暴挙に沈黙するWebメディア  さすがにその危機感も波及し、野党議員は追及を行い、大手新聞も報じ始め、WEBメディアもハフポストなどが報じ始めた。しかし、それでもなお、テレビメディアは沈黙を続けるか、報じるものの問題点をきちんと指摘していない。  また、野党議員である石垣のりこ氏の失言を報じ、所属記者がSNSの個人アカウントでそれを積極拡散までしていたBuzzFeed JAPANは、本稿執筆時点で菅政権の日本学術会議人事介入問題について一言も報じていない。 「そういうことなんですよ。そもそも学者もメディアも戦い方を忘れてしまっている。日本学術会議の、今回の6人以外の人は何をしているのか? 主義主張思想信条に関係なく、今回の一件は『学問の自由』への侵害であり危機感を持つべきものなのに、誰1人として辞職を表明もしない。本来であれば、『日本学術会議のメンバーが総辞職し、抗議の意思を示す』のがもっとも有効な抗議だと思っています。そして、メディアも、BuzzFeedのような露骨なメディアはさておき、何が問題かも明確にわからないから、両論併記や伝聞だけの記事で、自社の意見がない記事が多い。これでは止められない」  香港民主化運動への中国共産党による弾圧は、本サイトも何度も批判してきた。この件はリベラル陣営だけでなく、日本の右派も批判的だったはずだ。しかし、今回の菅政権のことについては、右派陣営は沈黙どころかむしろ相変わらずのリベラル叩きで喜んでいる始末だ。 「先ほども言いましたが、政治が学問に介入し、しかも人事権行使でそれを行うことは、本質的に、中国共産党政府が、今現在、香港の知識人や大学人に行っている弾圧と全く同じなんです」 ◆応援はいらない。「お前も戦え」  そうして声を上げるに至った菅野氏だが、依然としてネットには彼を揶揄するような声が少なくない。それは、属人的な判断しかできないリベラル陣営からさえも聞こえてくる。   「Facebookでも『言論人なら言論で対抗すべきだ』としたり顔でコメントしてくる輩がいましたが、『ちったぁ頭使って考えろ』と申し上げたい。  自分の行為が、中国共産党政府の弾圧となんら変わらないことに気づけない愚物であり、教養と知性の欠如した程度の低いテロリスト紛いのおっさんに届くような言葉で原稿を書きたいとも思わない。テロ行為に対抗するのに、通常の言語で対抗するわけにいかないでしょう。相手が肉体言語でくるなら、こちらも肉体言語で対応するしかありません。肉体言語を用いるしかないというものの、肉体言語の一環である暴力の矛先が、他者に向かうことは慎まなければいけません。なので、肉体言語の矛先を自分自身に向けるハンガーストライキを採用したのです」  菅野氏は、菅政権は次の国会が始まる頃にはどうせみんな忘れるはずと思っているだろうと推測する。本サイトも同じ見方だ。「日本学術会議の人事介入」は切迫した弾圧事件であり国家の根幹を破壊する野蛮な行為だが、一般的な市民にはその危険性を切実に感じることは難しい。まさしくニーメラーの言葉通り、大半の市民は「自分に関係ない話」としてしまうだろう。菅政権はそこを巧妙に突いている。国会の開会が予定されているのは10月28日。まだ3週間も先だ。そのカレンダーを眺めつつ、菅政権は「どうせそこまで、学者たちの怒りは持続するまい」とタカを括っているはずだ。菅政権の狡猾さを感じずにはいられない。  菅野氏は最後にこう語った。 「言論人や学者がちゃんと戦い始めるまで座り込み続けるつもりです。あ、あと『応援します』とか、いりません。応援する暇あったら、お前が戦え」 <取材・文・撮影/HBO編集部> ハーバー・ビジネス・オンライン (終わり)

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