前略 見城先生
トーク情報- 吉田真悟
吉田真悟 ![投稿画像]()
それはマルク・ククレジャの足元から始まった。
W杯準決勝、スペインの2点目が生まれた場面だ。
時計は後半11分を過ぎていた。左サイドライン際のククレジャから中央を経由し右サイドへ。前へ急ぐことはない。センターバックにもボールを戻しながら、よどみなくパスを繋いでいく。
一瞬、ダニ・オルモの前が空いた。
さあ前へ。メッセージ付きの優しい縦パスが入る。オルモは前進し、2度のトライ
--アレックス・バエナのシュートとロドリのクロス--は跳ね返されるも、すぐにファビアン・ルイスと2人がかりで回収し、再び右サイドへ展開する。
オルモとの連携によるペドロ・ポロのゴールはそこから生まれた。
「67秒間の詩」
スペインのスポーツ紙「アス」は、ククレジャがボールに絡んでから得点までの一連の流れをそう表現した。
スペインの決勝進出を決定づけるだけでなく、国のサッカーの歩みを象徴するゴールの裏には、56のタッチがあり、18のパスがあった。
パスを紡ぎ終えたマエストロたちが、歓喜のポロに集まってくる。ピッチの遠いところでは、フランスのアタッカーがうなだれていた。
それはスペインの信念が乗り移った67秒間だった。
↑Number #1148 p24





