黄色くなったモクレンの葉が
やっと落ち始めたのを
ぼんやりボーッと
窓越しに眺めている
シジュウカラが
今朝磨り潰したばかりの
ピーナッツを啄んでいる
メジロもやって来た
スズメが私の顔を見つけ
慌てて飛び去ってゆく
にぎやかなエサ場に
日の光が射し込んできた
閉じこもっていた音楽が
不安気な日常に向かって
虚像を隠した言葉を
ちりばめ始めたようだ
面も舵に揺れ
取り舵に揺れ
リリック は
心のバランスを詩う
整理された世界の欺瞞に
ほとほと
うんざりしているけれど
良くも悪くも
こうして
伝説が作られてゆくのかな…
今年も
**年前と同じように
あの不安気な空を
見上げながら
どうしようもない鼻歌を
こぼしてしまいそうだ
遠い眠りは
いつも向こうから
歩いて来る
だから
今をとぼとぼ歩くだけ
さあ
ナナ散歩だよ…
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