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Mizuno Toshinori

(続き) 「吹雪」・・・この物語のあらすじをここで詳細に書いてしまうとネタバレになってしまい興味が半減してしまうのでここでは下記リンク先を紹介するのに留めておきます。 https://blogs.yahoo.co.jp/ctrnke/33071389.html 最初に読んだのは岩波文庫 赤604-2 プーシキン(著) 神西 清(訳) スペードの女王・ベールキン物語 (ベールキン物語という短編集の中のひとつが「吹雪」です。 ) https://www.amazon.co.jp/%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%83%89%E3%81%AE%E5%A5%B3%E7%8E%8B%E3%83%BB%E3%83%99%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%AD%E3%83%B3%E7%89%A9%E8%AA%9E-%E5%B2%A9%E6%B3%A2%E6%96%87%E5%BA%AB-%E3%83%97%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%82%AD%E3%83%B3/dp/4003260422 次にもう少し新しい年代の訳文で読みたくなったので探しました。 光文社古典新訳文庫 プーシキン(著) 望月 哲男(訳) スペードのクイーン/ベールキン物語 https://www.amazon.co.jp/s/ref=nb_sb_noss?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&url=search-alias%3Dstripbooks&field-keywords=%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%83%89%E3%81%AE%E3%82%AF%E3%82%A4%E3%83%BC%E3%83%B3%2F%E3%83%99%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%AD%E3%83%B3%E7%89%A9%E8%AA%9E+(%E5%85%89%E6%96%87%E7%A4%BE%E5%8F%A4%E5%85%B8%E6%96%B0%E8%A8%B3%E6%96%87%E5%BA%AB&rh=n%3A465392%2Ck%3A%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%83%89%E3%81%AE%E3%82%AF%E3%82%A4%E3%83%BC%E3%83%B3%2F%E3%83%99%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%AD%E3%83%B3%E7%89%A9%E8%AA%9E+(%E5%85%89%E6%96%87%E7%A4%BE%E5%8F%A4%E5%85%B8%E6%96%B0%E8%A8%B3%E6%96%87%E5%BA%AB こちらの方が入門編としては読みやすく適宜に注釈が施されていて全体を把握し易かったです。ただ、岩波文庫版の古めかしい言葉の連なりも原作のニュアンスをうまく伝えていて両方を比較して読むとさらに理解度が深まります。 ありとあらゆる本を読みあさった子供の頃、ロシア文学の大家としてはトルストイ、ツルゲーネフ、ゴーゴリ、ドストエフスキーあたりはざっくり読んだもののプーシキンは素通りしてしまっていました。 「スペードの女王」はチャイコフスキーがオペラ化していますが、もっと早い時期に読むべきでしたね。今更傑作ですというのは何ですが、謎解きを含め幻想的な世界に現実から引き込まれて身動きできなくなってしまうおかしさ・・・「吹雪」が含まれている「ベールキン物語 」、それぞれが時代背景を加味してロシアの民衆の生活の中にうまく紛れ込ませる不思議な状況設定の手口に翻弄され、かっこよく打ちのめされました。 読み終えて、プーシキンの文章から湧き出る匂いをうまく音楽として表現したスヴィリドフの「吹雪」、特に暗く重ったるい摩訶不思議な流れが聞き辛くなくすんなりと入ってくるすばらしさ。わかりやすく伝えるという基本中の基本に添った秀作であるということを再認識しました。 スヴィリドフの作品をいろいろとCDで聞こうとしてもフェドセーエフばかりで複数回録音しているものもあるようですが、他の指揮者版を聞こうにも存在していないという寂しさ。 もっと評価されてもいい作品、作曲家だと個人的には思っています。

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