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吉田真悟
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No.455 『逃げるな新人外科医 -泣くな研修医2-』 中山 祐次郎 著 (2020/04/03 幻冬舎文庫) 2020/04/12(4/10読了) 現役の医師である中山祐次郎氏の小説第二弾。これで新書3冊と小説2冊を読んだ事になる。前作から2年が経ち、雨野隆治は3年目の後期研修医となり消化器外科で絶賛修行中である。相変わらず真面目で人に優しく、傷つきやすく、放っておけない面倒なやつ。 前作読了後に「隆治の圧倒的な成長を私は見たい。そして岩井医師や佐藤女医の苦悩や葛藤、その経歴をもっと深く知りたい。」と書いたが、残念ながらそれらは次作以降に持ち越された。隆治はまだまだ手探りで医者としての道を匍匐前進中であり、人としても完璧な佐藤女医の過去も語られなかった。😅一体、どうやったらこんなに素敵な外科医が出来るのだろう。とにかく登場する女性がみんな魅力的である。(意地悪な一人の看護師を除いて) 医療現場の過酷な生々しいリアルさは相変わらずで想像すら出来ない医者の日常が続く。ここには荒唐無稽な失敗しないスーパードクターは出てこない。むしろ失敗の数々がここまで書いて良いのか?とばかりに綴られる。 はたしてどちらが自分にとって感動し大事か?は明らかである。 とっとと次作を書いてね、先生。 献辞のHYさんもきっと待ってる。 【登場人物】 雨野隆治:3年目の後期研修医、牛之町病院勤務。 佐藤玲:先輩医師 岩井:指導医 はるか:隆治の彼女? 吉川佳代:評判の良い看護師 西桜寺凛子:後輩研修医 佐久間:意地悪な看護師 川村:同僚医師、耳鼻科医 水辺:S状結腸がん患者 【引いた言葉】 荼毘(だび)とは、遺体を火葬して弔うことを表す仏教用語である。漢語では梵焼(ぼんしょう)などと表記される。荼毘という語の由来は、インドなどで使われるパーリ語のjhāpeta(燃やす)である。 通常は「荼毘に付(ふ)す」という形で使われることが多い。 #泣くな研修医2 #中山祐次郎 #幻冬舎文庫

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千冊回峰行中!
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  • 吉田真悟
    吉田真悟
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    No.736
    『変な絵』 雨穴著
    (2022/10/20 双葉社)

    2024/07/01 (Amazon Audibleで3/22に視聴) 
    ばらばらの不気味な話がどう合体していくのか?
    結末を知りたいのだが、恐ろしいし、不気味だし、躊躇しながら先を読んでしまう。一体誰が主人公?犯人?被害者?いびつな絵の意味が分かってくると恐怖が何倍にも膨れ上がる。
    最終章でやっと最初の絵の意味が分かり、主人公が分かって全部つながった。
    どえれー怖かった。
    夏にぴったりの本。

  • 吉田真悟
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    No.737
    『吉原手引草』 
    松井今朝子著
    (2007/3/1 幻冬舎)

    2024/07/01 (Amazon Audibleで3/23に視聴) 
    身請けが決まった遊女・葛城が、幸福の絶頂に突然失踪する。多くの人のインタビュー(3人称多視点)でその事実が明らかになっていく。
    どうも、仇討ちが隠れているし、人情噺でもある。
    よくある形式だが、書くのは大変であろうと思う。
    いきさつを忘れてこの文章を今、書いている。はぁ。

    第137回直木賞受賞作と聞いて気になって古本屋で買った。大変面白かった。

  • 吉田真悟
    吉田真悟
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    No.738
    『夜と霧』
    ヴィクトール・E・フランクル著(2002/11/06 みすず書房)

    2024/07/01 (Amazon Audibleで3/24に視聴) 
    極限の恐怖でも生還することが分かっていたからなんとか読めたがきつい本だ。
    人間の尊厳やプライドが粉々になったとき、人は何をしだすのか?
    人類全体の負の貴重な体験記録である。子孫に語り継がなくてはならないと思った。
    今日石で追われた人達が明日は別の民を蹂躙する。
    今、ガザで起きていることはこの本とは全く関係ないと思おう。人類の進歩はいつまで止まったままだろう。共通の敵が現れない限り、その連鎖は繰り返すのだろうなぁ。愚かなり

  • 吉田真悟
    吉田真悟
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    No.739
    『読書という荒野』
    見城徹著
    (2020/04/03 幻冬舎文庫) 

    2024/07/02 (Amazon Audibleで3/25に視聴) 
    読んだはずなのに覚えていないことだらけで愕然とする。見城先生のお祖父様は森鴎外の友人で高名な医者だったそうだ。今更知る驚愕の事実。多分忘れただけなのだが。

    いったん読むと、とんでもなく読みたい本が増えてしまう。いや、前回もピックアップしたはずだが、怠慢である。『罪と罰』、『邪宗門』から読んでみるか。

    そうすると『仮面の告白』、『豊穣の海』、『金閣寺』などはいつになったら読めるのだろうかな。細かく読書計画を立てなくてはならないなぁ。早く読めよ自分!

    読書が荒野になる日まで精進しよう

  • 吉田真悟
    umiumi
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    [銀河で一番静かな革命]
    マヒトゥ・ザ・ピーポー

    母からの愛を一度も感じたことがない。
    父親が誰かもわからない。
    愛がないのに抱かれてしまったーー。
    運命に翻弄され、小さな命を日々すり減らす者たちに突如訪れる"あと10日で世界が終わる"という宿命。
    命の終わりが見えたとき、金も名誉も美も持っていない彼らの手元に残るのは「何を大切にしてきたか」という、たったひとつの問いだけで、各々の10日間の最期の営みによって暗にそれが明示されていった。
    遠い誰かの物語ではなく、すぐそこに、すぐ隣りで、彼らが息をしているようだった。
    この物語は[アルマゲドン]のような話しではなく、非現実的な終末装置で炙り出された、生々しい存在感ある現実物語であった。
    読後、自ずと最期に手元に残るものについて考えた。

  • 吉田真悟
    吉田真悟
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    『銀河で一番静かな革命』
    マヒトゥ・ザ・ピーポー著
    (2025/04/10幻冬舎文庫)
    6/13読了

    写実的であり詩的な文章は好きな部類。
    それと魅力的な登場人物達。ゆうきに光太、ましろといろは親娘。実際に神泉駅の周りに生息していそうだ。いろはに逢いたいよ。

    SFでもなく、ファンタジーとも違う、非現実的な世界の終わりが通達されて、最後の日、皆は何をするのか?無関心や絶望から希望
    へと全てが傾いて行く。理不尽でも理解できなくても生きなくてはならない、そんな使命すら感じる。明日はきっと来るよ。俺にもね。

    マヒトゥ・ザ・ピーポーさんの他の文章も読んでみたいと思いました。

  • 吉田真悟
    Yuriko NakanoYuriko Nakano
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    新川帆立さんの『ひまわり🌻』を読了しました。
ひまわりの花は以前から大好きでしたが、その花言葉までは情け無いことに知らなくて…
    ひまりさんそのものがひまわりの花言葉に見事に重なりました。

    家族や周囲の人々の支えを受けながらも、ひまりさんが司法試験を突破するまでの道のりは、言葉では言い尽くせないほどの努力の積み重ねがわかり、いま「普通に生きていること」がどれほどの奇跡で、どれほど感謝すべきものなのかと、改めて気づかされました。
    そして同時に、組織や社会の冷たさ、会社という場所は、人の努力や思いに必ずしも報いてくれるとは限らない…その現実に胸が痛みました。

    そんな中でもひまりさんのまっすぐな強さに
    私はとても惹かれました。


    吉田さん
    教えて頂きありがとうございます。
    私、今八方塞がりだと自分の事思っていましたが、まだまだ大丈夫と思うようになれました(^^)

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  • 吉田真悟
    umiumi
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    総合商社ではたらき順風満帆の日々だった主人公・朝宮ひまりの身に起こった不慮の事故。
    その事故で四肢付随となったひまりが、司法試験を目指し社会人として再起するまでの不屈の日々を描いた新川帆立著[ひまわり]を読みました。

    ひまりを襲った事故、四肢付随という非日常性、そしてひまりが挑戦する司法試験という非凡性を通して、凡人にも訪れる幸不幸それに伴う喜怒哀楽をどう享受し、どう乗り越えていくのかというエッセンスがより際立って、身に沁み入りました。
    どんなことが起こっても、信頼できる他者の声に耳を傾け、それを素直に実践してみる。卑屈にならずに、自分にいま出来ることを最大限する。
    そうすることで道は開けていく。
    挫折による焦燥感も不安も、コンプレックスも、行動でしか溶けていかない。
    私自身が内に抱えるそれらは、この本を読むこと、ひまりの行動に心を重ねることで少しずつ氷解したように感じました
    。これからの現実にも活かしていきたいです。

    いまこの本を手に取ることができた幸運、その幸運をもたらしてくださった吉田さんに感謝したいです。そして読み終えたあと、この本を出している出版社の社長が見城さんなのだと、見城さんのお名前を拝見し胸が震えました。

    ありがとうございました。

  • 吉田真悟
    吉田真悟

    野暮なコメントお許しください。🙇‍♂️

    今後、病気や怪我や老いによって四肢が動かなくなり、他人に迷惑をかける事が予想されます。恥辱か諦念か脳内シミュレーションはしといて損はないと思いました。

    それと、この世に自分の事を理解している人がたった一人でも存在したなら、その人のために生きられる(戦える)とも思いました。

    そういう点で新川帆立著『ひまわり』と村木嵐著『まいまいつぶろ』は私にとって同じテーマに捉えています。

    朝宮ひまりとヒカル、
    九代将軍徳川家重と大岡忠光、こういう関係に憧れます。

    よかったら『まいまいつぶろ』も読んでみてください。
    また違った感動を覚えると思いますよ。

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