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吉田真悟
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No.675 『悩め医学生 泣くな研修医5』  中山祐次郎著 (2023/04/06 幻冬舎文庫) 2023/04/13 (4/12読了) 既にシリーズ5作目なんですね感慨深い。 でも早く10作にして映画化して欲しいなぁ。 昨年の4月に前作『やめるな外科医 泣くな研修医4』が出版されてから丁度1年が経ちました。今作では、雨野隆治が薩摩大学医学部に入学し、厳しい教育と実習の末、見事に医師国家試験に合格するまでの6年間がぎっしりと詰まっています。シリーズのエピソード0に相当します。 はらはらしつつも、一緒に医学生として鹿児島でしっかり勉強した気分になり、 とても楽しかったです。特に肛門と法医学の講義、解剖学実習や産婦人科、消化器外科での実習がとても。 40年前に読んでいたらもしかして...。しかしながら短期間に人の骨やら病気やら処置など覚えられないだろうし、ご遺体を借りての解剖実習だなんて怖すぎる。(うわついた気分では決してできない)シャム双生児問題(ベトちゃんドクちゃん)とか生命の尊厳と倫理や法律の狭間で出せない答えを探してのたうち回る勇気も起きなかったです。 なぜ皆さん、医師を目指すのか?根底にあるものは何なのか? 一つの答えが、この本にも登場する、ノブレス・オブリージュという医師の矜持でしょうか。とにかく、私の知っている医師達の人間性のすばらしさに少し嫉妬しています。 (はずれの医師が何人か登場すると、心のバランスがとれて安心してしまう自分がいます。) 解剖学の教授が隆治の相談に答えた「大きな組織では、納得のいかない事は必ずある。でも自らの感覚を大事にする事は大変、大切な事だ。自らの判断を信じねばならない事はたくさんある。その判断を研ぎ澄ますため本を読み、人と会い、よく学ぶのだ。」←ここが一番心に刺さりました。 さて、そろそろ佐藤玲医師の生い立ちやら恋愛遍歴やら何やら知りたいですね。 この後1年も待てないですよ。藪さん (^_-)-☆ #悩め医学生 #泣くな研修医5 #中山祐次郎 #幻冬舎文庫

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千冊回峰行中!
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  • 吉田真悟
    吉田真悟
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    No.736
    『変な絵』 雨穴著
    (2022/10/20 双葉社)

    2024/07/01 (Amazon Audibleで3/22に視聴) 
    ばらばらの不気味な話がどう合体していくのか?
    結末を知りたいのだが、恐ろしいし、不気味だし、躊躇しながら先を読んでしまう。一体誰が主人公?犯人?被害者?いびつな絵の意味が分かってくると恐怖が何倍にも膨れ上がる。
    最終章でやっと最初の絵の意味が分かり、主人公が分かって全部つながった。
    どえれー怖かった。
    夏にぴったりの本。

  • 吉田真悟
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    No.737
    『吉原手引草』 
    松井今朝子著
    (2007/3/1 幻冬舎)

    2024/07/01 (Amazon Audibleで3/23に視聴) 
    身請けが決まった遊女・葛城が、幸福の絶頂に突然失踪する。多くの人のインタビュー(3人称多視点)でその事実が明らかになっていく。
    どうも、仇討ちが隠れているし、人情噺でもある。
    よくある形式だが、書くのは大変であろうと思う。
    いきさつを忘れてこの文章を今、書いている。はぁ。

    第137回直木賞受賞作と聞いて気になって古本屋で買った。大変面白かった。

  • 吉田真悟
    吉田真悟
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    No.738
    『夜と霧』
    ヴィクトール・E・フランクル著(2002/11/06 みすず書房)

    2024/07/01 (Amazon Audibleで3/24に視聴) 
    極限の恐怖でも生還することが分かっていたからなんとか読めたがきつい本だ。
    人間の尊厳やプライドが粉々になったとき、人は何をしだすのか?
    人類全体の負の貴重な体験記録である。子孫に語り継がなくてはならないと思った。
    今日石で追われた人達が明日は別の民を蹂躙する。
    今、ガザで起きていることはこの本とは全く関係ないと思おう。人類の進歩はいつまで止まったままだろう。共通の敵が現れない限り、その連鎖は繰り返すのだろうなぁ。愚かなり

  • 吉田真悟
    吉田真悟
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    No.739
    『読書という荒野』
    見城徹著
    (2020/04/03 幻冬舎文庫) 

    2024/07/02 (Amazon Audibleで3/25に視聴) 
    読んだはずなのに覚えていないことだらけで愕然とする。見城先生のお祖父様は森鴎外の友人で高名な医者だったそうだ。今更知る驚愕の事実。多分忘れただけなのだが。

    いったん読むと、とんでもなく読みたい本が増えてしまう。いや、前回もピックアップしたはずだが、怠慢である。『罪と罰』、『邪宗門』から読んでみるか。

    そうすると『仮面の告白』、『豊穣の海』、『金閣寺』などはいつになったら読めるのだろうかな。細かく読書計画を立てなくてはならないなぁ。早く読めよ自分!

    読書が荒野になる日まで精進しよう

  • 吉田真悟
    umiumi
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    [銀河で一番静かな革命]
    マヒトゥ・ザ・ピーポー

    母からの愛を一度も感じたことがない。
    父親が誰かもわからない。
    愛がないのに抱かれてしまったーー。
    運命に翻弄され、小さな命を日々すり減らす者たちに突如訪れる"あと10日で世界が終わる"という宿命。
    命の終わりが見えたとき、金も名誉も美も持っていない彼らの手元に残るのは「何を大切にしてきたか」という、たったひとつの問いだけで、各々の10日間の最期の営みによって暗にそれが明示されていった。
    遠い誰かの物語ではなく、すぐそこに、すぐ隣りで、彼らが息をしているようだった。
    この物語は[アルマゲドン]のような話しではなく、非現実的な終末装置で炙り出された、生々しい存在感ある現実物語であった。
    読後、自ずと最期に手元に残るものについて考えた。

  • 吉田真悟
    吉田真悟
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    『銀河で一番静かな革命』
    マヒトゥ・ザ・ピーポー著
    (2025/04/10幻冬舎文庫)
    6/13読了

    写実的であり詩的な文章は好きな部類。
    それと魅力的な登場人物達。ゆうきに光太、ましろといろは親娘。実際に神泉駅の周りに生息していそうだ。いろはに逢いたいよ。

    SFでもなく、ファンタジーとも違う、非現実的な世界の終わりが通達されて、最後の日、皆は何をするのか?無関心や絶望から希望
    へと全てが傾いて行く。理不尽でも理解できなくても生きなくてはならない、そんな使命すら感じる。明日はきっと来るよ。俺にもね。

    マヒトゥ・ザ・ピーポーさんの他の文章も読んでみたいと思いました。

  • 吉田真悟
    Yuriko NakanoYuriko Nakano
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    新川帆立さんの『ひまわり🌻』を読了しました。
ひまわりの花は以前から大好きでしたが、その花言葉までは情け無いことに知らなくて…
    ひまりさんそのものがひまわりの花言葉に見事に重なりました。

    家族や周囲の人々の支えを受けながらも、ひまりさんが司法試験を突破するまでの道のりは、言葉では言い尽くせないほどの努力の積み重ねがわかり、いま「普通に生きていること」がどれほどの奇跡で、どれほど感謝すべきものなのかと、改めて気づかされました。
    そして同時に、組織や社会の冷たさ、会社という場所は、人の努力や思いに必ずしも報いてくれるとは限らない…その現実に胸が痛みました。

    そんな中でもひまりさんのまっすぐな強さに
    私はとても惹かれました。


    吉田さん
    教えて頂きありがとうございます。
    私、今八方塞がりだと自分の事思っていましたが、まだまだ大丈夫と思うようになれました(^^)

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  • 吉田真悟
    umiumi
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    総合商社ではたらき順風満帆の日々だった主人公・朝宮ひまりの身に起こった不慮の事故。
    その事故で四肢付随となったひまりが、司法試験を目指し社会人として再起するまでの不屈の日々を描いた新川帆立著[ひまわり]を読みました。

    ひまりを襲った事故、四肢付随という非日常性、そしてひまりが挑戦する司法試験という非凡性を通して、凡人にも訪れる幸不幸それに伴う喜怒哀楽をどう享受し、どう乗り越えていくのかというエッセンスがより際立って、身に沁み入りました。
    どんなことが起こっても、信頼できる他者の声に耳を傾け、それを素直に実践してみる。卑屈にならずに、自分にいま出来ることを最大限する。
    そうすることで道は開けていく。
    挫折による焦燥感も不安も、コンプレックスも、行動でしか溶けていかない。
    私自身が内に抱えるそれらは、この本を読むこと、ひまりの行動に心を重ねることで少しずつ氷解したように感じました
    。これからの現実にも活かしていきたいです。

    いまこの本を手に取ることができた幸運、その幸運をもたらしてくださった吉田さんに感謝したいです。そして読み終えたあと、この本を出している出版社の社長が見城さんなのだと、見城さんのお名前を拝見し胸が震えました。

    ありがとうございました。

  • 吉田真悟
    吉田真悟

    野暮なコメントお許しください。🙇‍♂️

    今後、病気や怪我や老いによって四肢が動かなくなり、他人に迷惑をかける事が予想されます。恥辱か諦念か脳内シミュレーションはしといて損はないと思いました。

    それと、この世に自分の事を理解している人がたった一人でも存在したなら、その人のために生きられる(戦える)とも思いました。

    そういう点で新川帆立著『ひまわり』と村木嵐著『まいまいつぶろ』は私にとって同じテーマに捉えています。

    朝宮ひまりとヒカル、
    九代将軍徳川家重と大岡忠光、こういう関係に憧れます。

    よかったら『まいまいつぶろ』も読んでみてください。
    また違った感動を覚えると思いますよ。

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