Yumikoのトーク
トーク情報- Yumiko
Yumiko 『日本のおかず』西 健一郎 著(幻冬舎/ 2008年)
東京・新橋に「京味」という日本料理店があるのを知ったのは、見城さんの「たった一人の熱狂」を読んでからだと思う。
「この店にずっと通えるように、仕事で結果を残そう。」という見城さんの言葉は、今でも強く印象に残っている。
その後、755で見かけた「見城」と書かれた赤い提灯。ここは見城さんの青春であり、和食をあまり食べない楠田枝里子さんも見城さんと一緒に度々訪れたというエピソードも素敵過ぎた。
ご主人の西健一郎さんは、和食においてだれもが認める日本最高の料理人。「味だけでなく、店の佇まい、細やかな気遣い、会話、香り、リズム、気配、すべてが日本の文化そのもので、一流の文化人の集う場所だった」と阿川佐和子さんも綴っている。
こんなお店はもう到底現れそうにない…と思い、せめてもの思いでこの本を手に取りました。(こちらは普段使いとは別の保管用。)
「この本のレシピは、技術を要する懐石料理とは違います。難しく考えず、どんどん作ってみて下さい。」との、西麻里子さんの巻末のことばが嬉しい。 - Yumiko
Yumiko 『闇と闇と光』 恵島 良太郎(幻冬舎)
M&Aを巡る経済小説と聞いて気になり、早速読ませていただきましたが、面白かったです!
読み始めたら止まらなくなり、時間を忘れて一気に読み切りました。複雑なスキームに隠された罠、巧妙な交渉や駆け引き、気になるキャスティングボードの存在。。最後まで手に汗握る、スリル満点の展開でした。
そして、主人公・恵島の行く神楽坂界隈のホテル、レストラン、バー、そしてあのラーメン屋まで(笑)、全て実在する場所だと気づいて、その景色を想像しながら読めるのも良かったです。
マレーシア移住、プール付きマンションに住み、Tシャツ、短パン、サンダルの装い、昼寝して、世界一周して、週4日の休日を送る。
プレーヤーのクレバーさは変わらないけど、近年のFIREムーブメント、リモートワーク、ノマドの普及で、従来とは異なるライフスタイルを持つ、新しいエグジット型成功者たちがビジネスを動かす時代になったのだと、金融機関に身を置く一人として感慨深い小説でした。