2024.4月18日
[椿ノ恋文]
小川糸 著 幻冬舎 刊
手紙の代書屋を再開させたポッポちゃんは、多忙を極める3児の母になっていました。
依頼者に寄り添い、考えに考え抜いて丁寧に手紙を綴っていきます。
トキグスリ(時薬)という言葉が随所にあります。薄皮をそぉっと一枚ずつ剥いでいくように自然治癒していく、時の過ぎるのを待つことは大切な事ですね。時間が解決してくれることってありますね。
「幸せは、日々もがく泥の中にあるのかもしれない」 このフレーズは特に心に残りました。
かけがえのないものって、案外気がつかずに脚元にあったりするのかも…。
この本を読んで、ポッポちゃんからあったかい優しさをいただきました。冷え切った体を甘いホットミルクティーが、じんわりとあっためてくれるみたいな感じです。
また、この続編が読みたいです。
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