この一節を語ろう 第７回 目の前の海 青一色で すべて語ってるよ シンプルな言葉ひとつ 僕は口にできないよ 「ギンガムチェック」AKB48 昨日は夕暮れの空がとても綺麗で眺めていた。 夕暮れの空はオレンジの光に目が行くけど、何気に群青色の空と雲が効いていてそのグラデーションが美しい。 光というものは全て青、赤、緑の３色で成り立っているというのを聞いたことがあるが、その絶妙な配合を見た時、頭にこの一節が受かんで来た。 海は青い。これがもし他の色だったらどうなっていたことだろう。青という色は何か素直な気持ちを呼び起こす。心を浄化するというか、正しい心の在り方を教えてくれるような感じがする。 海には青いという事も含めて普遍性がある。人が日々肉体的にも精神的にも変化して行く、あるいは人間社会が時代ともに変化して行くのに、海はいつの日もいつの時代も変わらず青いさざ波を立てている。そんな普遍性のある海だからこそ、目の前に立てば自分の気持ちの変化や心模様が見えるのかも知れない。 シンプルな言葉ひとつ口にできない、と言っているけど、恋って人を成長させる。どうやったら想いが伝わるのか、言葉に出来ないもどかしさ、声をかけられない弱さ、自分の無力さを恋はまず始めに教えてくれる。これは恋の作用。 青一色で雄弁に語る海の水面に、恋という季節風にぐらぐら揺れる自分が映るこの一節である。 夕暮れ空の話に戻ると、赤と青のコントラストがそれはそれは絶妙で、人と人はそれぞれでひとつの色にはならないし、自分の心も移ろうばかりで心もとないけど、こんな揺れる心のコントラストが人間模様の妙なのかと思った。