ーー たくさんの舞台を経験してどんな面白さや魅力を感じていますか。
ミュージカルとストレートじゃ全然違うし、昨年は『GIRLS REVUE』で“ザ・エンターテインメント!”っていう舞台を経験して、初めての朗読劇で『百合と薔薇』があって、『オリエント急行殺人事件』は河原雅彦さん演出でシリアスなストレートプレイで。ギャップのあるものを立て続けにやったなかでの『セーラームーン』だったし、久々の2.5次元舞台でもあったので、“あ、そうだ。こんな感じだったな”って思い出したところで、『阿呆浪士』に入るという。こうやって、ひとりの人間が1年を通していろんな役をやれるのは、観に来てくださる人からしても面白いことだと思いますし、私も常に何かになれているっていうのが面白くて。客観的に見ると、凄く不思議なことじゃないですか? ふとしたときに自分の活動を考えると、楽しい仕事をさせてもらってるなと思えますね。ライブでアイドルとしての姿を見せるのももちろん楽しいですし、今は、「大石すず」としての私を見てくださいっていう時間も凄く楽しい。アイドルもお芝居も、どっちものいいところを、時間をかけて見つけられたっていう感じですかね。舞台は、最初は結構大変だったんですよ。切羽詰まった状態のまま本番まで終えていたので、最近やっと楽しさが、稽古から掴めるようになったなって思いますね。
ーー アイドルの楽しさというのは?
「応援してるよ」とか「好きだよ」っていう愛を直接受けられるから、それに応えたいっていう気持ちが自然と出てくるんですよね。握手会でお話すると信頼関係も生まれてくる。私のファンの人は「純奈と喋るのが楽しい」って言ってくれる人が多くて。私も喋るのが好きなので、お互いにウィンウィンの関係というか。そうやって、直接思いを伝え合えるのがいいところだなと思うし、かと思えば、いつも目の前で話してる子がライブでは大きいステージに立って歌ってる。応援してくれてるファンの人たちを私たちが客席に見つけて手を振る、振り合うみたいな。なんとも言えない不思議な感じなんですけど、そういう空間が私は好きです。
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