" 同じ鳥でも
飛ばないとりはなあんだ?
それはひとり という鳥だ "
" どんな鳥だって
想像力より高く飛ぶことは
できないだろう "
(寺山修司)
飛んでいる夢を
ときどき'感じる'ことがある
空気を蹴って飛び上がり
右に左に旋回する
その実感が目覚めの時に
しっかり残っている
ただいつも
大空ではなく
世間の頭上を滑ってゆくばかり
電柱の 街路樹の
てっぺんすれすれを
高みを目指すのも
足元を照らすのも
ひとりじたばたするも
とり囲まれた日常の夢
一迅の風が
お昼の光を激しく
揺らしている
驚いたメジロが
想像を超え青空高く
飛び立っていった…
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