ジョージのトーク
トーク情報ジョージ 鈴江信彦鈴江信彦 [新宿スワン]第10巻 和久井 健 著 講談社
わざわざ書くまでもないですが、友達や仲間から『バカだなあ』と言われることは最上の褒め言葉であり信頼の証です。
第10巻でタツヒコは自分を裏切った(であろう)マユミが心配で新宿から動けなくなります。そんなタツヒコを見てミネルバ幹部・吉川は『オマエ…えぇヤツ通り越してバカやのぉ』、『まぁ…そーいうのも必要やな』という言葉を発します。
また、自分のことを心配してミネルバの寮までやって来てくれた裕香に対してタツヒコは後先も作戦も考えずに『バーストに乗り込みます!』と宣言し、裕香から『だからいきなり結論に飛んでどーすんのよ!タッちゃんバカだし』と半ば呆れられます。
やはりこの『バカだなあ』と言われること。これは最上の褒め言葉・信頼の証でしかないです。
今更ながら僕は第10巻のタツヒコから"つまらない学習なんかしなくていいんだ"と強く感じました。
バカを貫こうとすれば必ず摩擦が起きます。タツヒコのように必ず痛い目に遭います。大体の人間は大人へと成長する過程で"バカ"を捨てるのです。だからこそ"バカ"を捨てないタツヒコの人間としての凄みが光ります。
第10巻では関が自らタツヒコの捜索に乗り出します。関はバーストの幹部ですから何でも自ら乗り出す訳ではないでしょう。やはり関も内心ではタツヒコを信頼していてケツ持ちのヤクザによってタツヒコが始末されてしまう前に自らの手で助けに行っているのではないか?僕にはそう思えてしまいました。
そして、関もまたタツヒコに負けず劣らず"バカ"なんだろうなあと感じました。
今回は本筋の感想とは言えないかも知れませんが、僕が第10巻で強く心を動かされたことについて書きました。- ジョージ
ジョージ 今朝思い出した「奇跡」について書こうと思う。
2016年の3月
六本木をふらついていると、1人のウクライナ人と出会った。
ヘザーグラハム似の美女で、「ドラッグストアカウボーイ」の頃のヘザーによく似ていた。
一緒に食事をしてからビリヤードに行こうとなり、ビールを飲みながら楽しんだ。
「私に買ったら今夜抱いても良いよ」的な言葉を英語で言ってくるシャレた女だった。
けど、彼女とじっくり話していると事態は深刻だった。
六本木の高級売春婦として明日から働くと言うのだ。
(弟の写真まで見せられた)
僕は「そんなあ、それで良いの?」と尋ねたが彼女は涙ぐむ笑顔の中で「それで良い」と言った。
僕の「助けなきゃ」という安い正義病はこの時は発動しなかった。
闇ブローカーもいるだろうし、僕にはパートナーもいたし、そんな事すべきじゃ無いと妙に冷静だった。
麻布十番にあった彼女のアパートに送り、僕も帰った。
それから何回か電話が来て、たまに話した。
でも、会う事はなかった。
半年後
目黒に住んでいた僕は、夕方、駒沢通り沿いにあるナチュラルローソンに向かった。
信号が青に変わった瞬間、目の前に停車している車から誰かが手を振っている。
覗いてみると六本木の彼女だった。
ゼスチャーで何かを訴えてくる。
飛行機でこれから国に帰る的なゼスチャーと受け取れた。
きっと彼女は「仕事」を果たし、帰ることが出来たんだと思う。
しかしあの瞬間、彼女と再会する正確な確率を誰かに依頼して教えて貰えたなら、どれくらいの可能性だと言うのだろう。
奇跡的な確率だったと思う。
そして、
もう二度と会わないだろし、会わなくて良いと思う。 - ジョージ
ジョージ 今夜は仕事仲間と【竜二Forever】を観た。
言わずと知れた【竜二】を素材に内側から描いた作品。
見城さんももちろん関わっている。
2002年の公開当時「えっ?高橋克典が金子正次?ちょっと合わないんじゃない?」と思ったが、摩訶不思議。
この映画を観ていると、高橋克典が金子正次にしか見えなくなってくる。
キャストもかなり豪華。
石田ひかり、香川照之、高杉 亘、木下ほうか等等。
【竜二】の奥深さが分かる作品です。
竜二好きにはおすすめです😄
竜二の名台詞を起こしておきます。
花の都にあこがれて、飛んできました一羽鳥。
ちりめん三尺ぱらりと散って、花の都は大東京です。
金波・銀波のネオンの下で、男ばかりがヤクザでもありません。
女ばかりが花でもありません。
六尺たらずの五尺のからだ、 今日もゴロゴロ明日もゴロゴロ、ゴロ寝さ。
まようわたくしにもたった一人のガキがいました。 そのガキも今は無情にはなればなれ、
一人淋しくメリケンアパ-ト暮らしよ。
今日も降りますドスの雨。
刺せば監獄刺されば地獄。
わたくしは本日ここに力尽き、引退いたしますがヤクザモンは永遠に不滅です。