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ジョージのトーク
トーク情報- ジョージ
ジョージ お客様であり、飲み友達でもある「おにいちゃん」が昨日自宅で死んでいたのが発見された。
60歳を迎えられなかった。
おにいちゃんというのはあくまであだ名だけれど、おにいちゃんはいつでもなんでも契約してくれたし、仕事中、疲れ切っているとおにいちゃん宅でサボらせて貰った。
いつも自分の味方でいてくれた。
出会った日は碑文谷公園のお祭りだった。
その頃おにいちゃんはひどいアル中。
ガリガリサリーよりもガリガリ。
おにいちゃんにメシを食わせるのが日課になった。
なぜかほっとけなかった。
自宅に伺う前は宮川の鰻かドミノピザをデリバリーして、強引に食わせる。
たまに大麻も欲しがった。
最後はアルコールも断ち、毎日退屈そうだったけど、なぜかKinKi Kidsが好きで録画を見させられた。
脳梗塞を2回やって左半身がほぼ動かなかったけど、踊るからリアクションに困った。
おにいちゃんは碑文谷の大豪邸を弟に追い出され、弟は子持ちのフィリピン人と結婚した。
「代々続いたウチの土地が土人に盗られてしまう」
会う度に愚痴っていたが、おにいちゃんは種がなかったし、女に気持ち悪がられてばかりだったから仕方ない。
養子になってくれと頼まれたりしたが、それは断った。
ポルノばっかり見ている変態おじさんだったけど、生まれた目黒を誇りにしていた姿は好きだった。
静岡の事も好きだと言ってくれていた。
おにいちゃんの事は語り尽くせないけど、お世話になりっぱなしだった。
自分にとっては大きな人だった。