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吉田真悟
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No.363 『グラスホッパー』 伊坂 幸太郎 著 (2007/06/25 角川文庫) 2019/07/03 本作と『マリアビートル』『AX』が殺し屋三部作と聞いたのでまずは読んでみた。まあまあ面白い。不思議なハードボイルド?小説。物語は鈴木、鯨、蝉の三人の視点でぶつ切りに一人称で語られている。最初はバラバラに始まり最後は同じ空間に三人が交錯する。ラストは想像を超えた展開に。 死んだ妻と語り合いながら普通を保つ鈴木、自分が自殺に追いやった人達の亡霊に悩まされる鯨、元締の梶や世間に不満をぶつける無知な蝉などのキャラクターが新鮮ではあるが、ゾッとはしなかった。結構、非科学的な話が出てくる。 吉田修一の『太陽は動かない』シリーズの方が好きかも。 ただ、ブライアンジョーンズの話がタイムリーで驚いた。本日、7/3は彼の命日だと調べていたので。 次は少し時間を置こう。 【登場人物】 鈴木:妻を殺された相手に復讐しようとある組織に入るが、その相手が目の前で殺され…… 比与子:鈴木が潜入した胡散臭い集団の先輩 槿(あさがお):押し屋? 鯨:自殺屋(請け負った相手を催眠術?で自殺に追い込む) 梶:鯨の依頼主の政治家 蝉:ナイフを使う殺し屋 岩西:蝉の元締め 【引いた言葉】 悔いている(くいている) 罪と罰、逆さに読むと「みつとつば」 長元坊 チョウゲンボウ(長元坊、学名:Falco tinnunculus)は、鳥綱ハヤブサ目ハヤブサ科に分類される鳥の一種。

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  • 吉田真悟
    吉田真悟

    『ブルーネス』伊与原新著

    軟派なサーファーの話しだと思っていたら、東日本大震災にリベンジしたい人が沢山出てきて共感が半端なく、後半は涙が止まらなかった。科学的リアリティがありすぎて、フィクションだということを忘れてしまっていたが、これは運命の一冊かもしれない。

    泣けるのは自己犠牲をいともたやすく実践できる人が沢山出て来るからで、そこがまさに日本人の美徳で私の琴線である。

    魅力的な登場人物達の中で主人公の準平だけが専門スキルが乏しくまとめ役に徹するという、そこだけが不満と言えば不満かな。タイトルの【ブルーネス】(blueness)は色々な海の青さも含む様だがこの準平の「青臭さ」が一番しっくりくる。

  • 吉田真悟
    吉田真悟

    『52ヘルツのクジラたち』
    町田そのこ著 

    私の好きじゃない本は
    ①子供が虐待される
    ②タイムスリップ
    ③人が入れ替わる
    ④夢おち
    などです。

    この本は①なんだが本が売れて映画にもなったし何人かに勧められたので読んでみた。

    口がきけず名前もまともに呼ばれない身体中痣だらけのか細い少年が最後はどうなるのか?という興味だけで読み終えてしまった。

    一つの物語に酷い母親が二人も登場し、その子供同士が出会い、一緒に暮らそうと奔走する話で、最後は上手く収まるのだが、途中は読むのも辛い。

    表題の52ヘルツの特殊な周波数で一方通行で話す孤独なクジラは実在するらしいので調べてみよう。
    聞こえないはずのクジラの声が聞こえたら、運命の番(つがい)を探す人が近くにいるという事だな。

  • 吉田真悟
    吉田真悟

    ↑ 『木挽町のあだ討ち』
    永井沙耶子著(新潮社)
    第169回直木三十五賞・第36回山本周五郎賞 受賞作
    2026/02/27映画公開予定

    一言で言うと「当たり」の本。直木賞、映像化も頷ける。

    映画公開の噂を聞いて急いで読もうと思った。
    時代小説は読み慣れてないが、歌舞伎や芝居小屋が登場し興味が増して結構早く読み終えたな。

    木挽町とは現在の銀座歌舞伎座の少し北の地区で当時は芝居小屋が沢山あったらしい。吉原などの遊郭と並んで「悪所」の代名詞だそうだ。

    時代は松平定信が老中の頃だから、大河ドラマ『べらぼう』と同じ時代。

    とある若い武士が二年前に起きた「木挽町のあだ討ち」の経緯をそばに居た関係者に一通り聞いて回るという展開に。
    なぜ聞き込みを行う人達の生い立ちまで細かく聞き出すのか意図が終幕まで隠され、最後にあっと驚くどんでん返しに唖然とし、爽快な気持ちで喝采を送ることになる。

    登場人物達それぞれの一筋縄では行かなかった人生が深く熱く語られ、あだ討ちを打つ側と打たれる側、それを親身になって支える周りと情と情が交錯して、胸を打つ素晴らしい話しでした。

    ちなみに映画の〈キャスト〉は

    伊納菊之助→長尾謙杜
    作兵衛→北村一輝
    一八→瀬戸康史
    与三郎→滝藤賢一
    ほたる→高橋和也
    久蔵夫妻→正名僕蔵、イモトアヤコ
    金次→渡辺謙
    総一郎→柄本佑
    妙→沢口靖子
    清左衛門→山口馬木也

    『オリエント急行殺人事件』のような、全員が主役のような物語となるので、実力派の演者を揃えたのだそうだ。たしかにね

  • 吉田真悟
    吉田真悟

    ↑ 『最後の外科医』
    中山祐次郎著(文春文庫)

    最初にドクターカイ(χ)って大門未知子じゃんと突っ込んでおきます。

    『泣くな研修医』の雨野隆治は薮さんの成長を伴う等身大の化身で、『俺たちは神じゃない』の剣崎啓介は今の薮さんのイメージに近く、この本のドクターカイは現実離れした天才スーパードクターで全く薮さんと違うと思った。大きなお世話だが。

    アウトローな世界観、苦く辛口な話しは確かに面白いと思うのだがブラックジャックやドクターXとかぶるなぁ。

    これもシリーズ化するのかなぁ。忙しいはずなのにいつ書いてんだろうか。不思議だ。