
No fun
トーク情報- No fun
No fun 映画公開に合わせて文庫が出ていました。
80年代にペヨトル工房から『おかま』というタイトルで出版されていた本書ですが、『裸のランチ』』に比べると読みやすく、『ジャンキー』より薬の説明がない分、物語に没入出来る内容でした。
保釈中にメキシコへ逃亡したバロウズの、職業作家になった最初期の作品にして恋愛もの。
異臭漂うスラム街の描写や麻薬中毒者の末期症状、同性愛者間の揺れ動く心理など、全編を通じて言葉を編集するセンスに圧倒される。
妄想や幻想による感情の浮き沈みが激しく、自叙伝的要素が強い作品なのである程度知ってはいたが、それでも読んでいて辛くなる。
映画版ではダニエル・クレイグが主人公リーを演じているが、僕としてはボンド役のマッチョ感が払拭出来ないのでやや不安.
一応観に行くけれど、クレイグが退廃的なジャンキーを演じるってどうなんでしょう。 No fun たぶぅーたぶぅー 『パラダイス・アレイ』は配信されていなかった。😢
パラダイスで出て来たのはビル・マーレーのヤツ。
自分はコメディも好きでたくさん当時観てましたがコレも面白かったです。
マッシュやウェインズ・ワールドやバカバカしいやつもたくさん10〜20代で観たけど…
トム・ウェイツって調べたらめちゃくちゃ観た映画🎬に出ていてびっくりしました。
『ワン・フロム・ザ・ハート』『アウト・サイダー』『ランブル・フィッシュ』『コットン・クラブ』『ダウン・バイ・ロー』(これは観たか不確か)『黄昏に燃えて』(ジャック・ニコルソンとメリル・ストリープ、懐かしい)とか80年代だけでも殆ど観てた。
だけど印象が薄いですが、コッポラのブラット・パック三部作に全部出ているから当時売り出し中の若手俳優のグループに完全に入ってますね。
そういった意味ではトム・ウェイツ=俳優の認識をした修治さんはあながち間違いじゃないんですね。
しかしめちゃくちゃたくさん映画に出てますね。
観てないけどジム・ジャームッシュの『コーヒー&シガレッツ』にイギー・ポップと一話出演していてちょっと観てみたいですね。- No fun
No fun 「えたいの知れない不吉な塊」の書き出しで知られる『檸檬』の舞台となった寺町の路地裏。
そこを〝浮浪しながら”〝みすぼらしくて美しいものに強くひきつけられて”有名古書店へ伺う。
当日は三島由紀夫賞候補になった畠山さんのサイン会があったので、店内はさすがに混んでいました。
幻想文学やシュルレアリスムなどの古書や四谷シモンなどの人形などが、趣きのある書棚にズラリと並んでいる。
以前訪れた時は旧店主の頃で、珍しさもあったためか2時間近くいたが、さすがに今日は早めに退店しようと決めた。
友人の好きな恋愛(?)小説でもある『O嬢の物語』のイラスト集もあったが、白目剥くほどの価格だったので断念。
厳選した4冊をレジへ持って行くと、まだ二十代の店主から「澁澤龍彦さんが来店された際のお写真、奥にございますよ」と声掛け頂いた。
澁澤ファンの友人へ送信する為の写真を撮り、店を後にする。
大阪には長年住んではいるけれど、正直なところ食べ物以外に関心がない街です。
その為、予定のない休日には京都や神戸へ行く機会が多いが、鴨川の川床(かわゆか)も始まった事だし、次回は友人と来ようと思っている。 - No fun
No fun 「人の顔色伺って、機嫌とって。そんなつもりも時間もねーよ」
たぶぅーさんと修治さんのトム談義や、その後のタイプライターのリトークで刺激され、久しぶりに観た。
この作品にはトム・ウェイツがファンの一人として出演していて、真面目に質問に答えたり[ラフィング・ハート]を朗読しています。
映画の内容ですが
インタビュー中にリンダ夫人と口論になり、その後に本気で蹴飛ばしたり、講演会の前に悪酔してしまい上手く行かなかったあと、「お前が安物のワインを飲ましたせいだ!」と怒鳴ったり。
〝オールドパンク”そのものってシーンも多いけれど、執筆した作品からは想像し難い、繊細さを含む飾りっ気なしの素直な言葉も多い。
「好きな作家がいたら全集を読め。更に書簡集や対談まで全て読む事を薦める。そうする事で作家本来の姿が浮き上がる」は「文は人なり」という名言を吐いた人の言葉です。
しかし、複雑で繊細な作家(=人間性)の場合は、これだけじゃ足りないと思います。
この作品は故人を聖人化する気が全くないので好感が持てる。
故に、何度も観る耐えられるドキュメンタリーの一つ。 - No fun
No fun 最近では一つのジャンル化した感のある同性愛モノ。
バロウズ原作ということもあり『クィア』を観に行きましたが、恋愛モノいうよりバッドトリップを擬似体験する作りになっていました。
原作のドライな文章がそのまま視覚化された様な一部と、気怠さと切なさがズシンと響く二部、ジャングルを舞台にしたホラー仕立ての三部の構成。
奇妙(クィア)に歪んだ「6代目ボンド」ダニエル・クレイグの演技は、常に死と隣り合わせのジャンキーの生態がリアルに表現されていて、器の大きさを感じる事が出来た。
「ウィリアムテルごっこ」など原作にない逸話も幾つか出て来る。
これは、バロウズ本人に興味を持って欲しいという監督や脚本家の意図もあった様に思う。
確かにメキシコ逃亡期の実話で、時代背景もマッチしているが、本作をイカれたおじさんの悔恨話と観る人もいそうで少々残念。
ハーバードを卒業するも、定職につかず親の遺産で食い繋ぐ、所謂穀潰しの毎日をニューヨークで送っていたが、既にドラッグ中毒になっていたバロウズ。
確かにダメ人間ではあるが、『クィア』は中毒から抜けた頃に書かれたもの。
ダニエル・クレイグが良かっただけに、原作に忠実に、辛く切ない物語に仕上げて欲しかった。