山内英輔のトーク
トーク情報山内英輔 吉田真悟吉田真悟 村上龍著
『無趣味のすすめ』より
◆決断する力◆
最優先事項を把握している場合、決断には法則がある。もっともやっかいで、もっともむずかしく、もっとも面倒な選択肢が正解ということだ。だからわたしは今の日本のほとんどの閣僚や政治家が理解できない。非常に、やっかいでむずかしく面倒なことをやらなけらばならないのに、多くの政治家は閣僚に選ばれたときに喜色満面の表情をみせ、誇らしげだ。決定権と責任を持つポストを与えられて喜んでいる上司を信用していけない。優秀で、現状の困難さをわかっている人ほど、責任と決定権を、与えられたときには、憂うつになるはずだからだ。
◆リーダーの役割◆
リーダーの「資質」などどうでもいいと思う。どんなに優れた素質があっても、「何をすればいいのかわからない」リーダーは組織を危うくする。
「わたしが日本を変えます」という政治家に対し、いつもわたしは「まずお前が変われ(代われ)」と思う。どう変えるのか、そのために何をするのか、優先順位はどうなっているのか、結果が出なければどう責任をとるのか、そういった具体的なことを言わないリーダーは信頼できない。山内英輔 見城徹見城徹 1日が始まり、1日が終わる。いつの間にか時間が過ぎる。その毎日が積み重なって人は歳を取る。
10年前が昨日のように思える。即ち10年後も明日のように来ると言うことだ。若い頃は時の流れが遅い。歳を取るに従って流れが早くなる。2024年の12月29日に僕は74歳になった。もう今日は2025年の3月25日。約3ヶ月が一瞬のようだ。だから、10年後の84歳もすぐに来る。老人になると意識の中の時間では[死]は既に目の前にある。切ないが、それが生まれ落ちた全ての人の定めだと考えると気が楽になる。だから、若いうちは極端に生きるべきだ。物理的にもそうだが、意識の中の時間は無限にある。つまり、失敗も無限に修正出来る。何度でも立ち直れる。安全策で自分を守るのはつまらない。どうせ最後は死ぬのだ。永遠の[無]に還るのだ。この世に生きて在る時ぐらいスリルに身を焦がさずして何の実存か?人生を危険に晒す。僕はそう思って74歳まで来た。[死]まであと一瞬。狂ってこそ人生。
いや、狂わなけりゃ、やってられない。だろ?山内英輔 見城徹見城徹 僕の嫌いな[夢]について初めて少し語ります。
18歳と27歳の時、中学時代からの夢が実現しました。しかし、若さ故の意気がりか、ようやく手に入れたその夢を自分から手放しました。そこに安住したくなかったのです。今でも時々、後悔します。そして、34歳の時、熱狂の末に手に入れた夢は年を追うごとに色褪せました。つまり、それらは実現してみると自分の生きるモチベーションにはなり得なかっだのです。勝手なものです。
今、僕は幾つかの夢を実現したと思っています。しかし、それらは実現した後、そうか、これが自分の夢だったんだと気付いたのです。僕には今、果たし得ていない夢が3つほどあります。一番大きなものは僕が生きている内はに実現しないでしょう。現実は苛酷で、一つを得るためには一つを失わなければなりません。残りの年月を考えると
切なくなりますが、どれを優先するか?は覚悟を決めた選択の問題になります。人生は長いようで短い。73歳になってそのことが胸に沁みます。
今日の絶望を明日の苛酷に。夢は実現した後にそれが本当に自分の夢だったのか吟味して語るものです。結論はきっと人生の最後の日にしか出ないものかも知れません。