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金曜の昼休み 広島の友人から「七人の侍、やっと観ました」と電話があった。 彼女とは映画を通じて仲良くなったのだが、黒澤や小津を一作品も観ていないという、ニュータイプの映画ファン。笑 社員食堂でカレー食べながら、フンフンと聞いていたが、感想よりも、次に何を観るべきかを聴きたかった様子だった。 「全部観てないから何とも言えないけれど」と前置きし、「この際、荒野の七人を観たら?」と答えた。 「え!黒澤明って西部劇も撮っているんですね!」 「違う、違う。そんなの他で言ったら笑われるよ」 彼女には借りがある。 全てを書くつもりはないが、知り合って7年間にベストのタイミングで何かを頂いた気がする。 与える側の謙虚さと受け取る側の想像力 贈与論を読んでいると出てくる言葉だけれど、この理論を元に考えるとするなら、彼女には何も返さない方がいいだろうと思っている。 それは「してあげた」なんて微塵も思っていない謙虚さを感じるからだ。 ただ、相手はかなり年下だからなぁ。。 そこがちょっと引っ掛かる。 金曜は朝から嫌な事があったけれど、この電話のお陰でプラマイゼロ 楽しいひと時でしたが、また一つ借りが増えた。

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    「えたいの知れない不吉な塊」の書き出しで知られる『檸檬』の舞台となった寺町の路地裏。
    そこを〝浮浪しながら”〝みすぼらしくて美しいものに強くひきつけられて”有名古書店へ伺う。

    当日は三島由紀夫賞候補になった畠山さんのサイン会があったので、店内はさすがに混んでいました。

    幻想文学やシュルレアリスムなどの古書や四谷シモンなどの人形などが、趣きのある書棚にズラリと並んでいる。

    以前訪れた時は旧店主の頃で、珍しさもあったためか2時間近くいたが、さすがに今日は早めに退店しようと決めた。
    友人の好きな恋愛(?)小説でもある『O嬢の物語』のイラスト集もあったが、白目剥くほどの価格だったので断念。

    厳選した4冊をレジへ持って行くと、まだ二十代の店主から「澁澤龍彦さんが来店された際のお写真、奥にございますよ」と声掛け頂いた。
    澁澤ファンの友人へ送信する為の写真を撮り、店を後にする。

    大阪には長年住んではいるけれど、正直なところ食べ物以外に関心がない街です。
    その為、予定のない休日には京都や神戸へ行く機会が多いが、鴨川の川床(かわゆか)も始まった事だし、次回は友人と来ようと思っている。

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    店内
    板張りの床は靴を脱いで上がる、旧店主時代からのシステムを踏襲。
    ここにあるのは全て古書ですので、手に取る時は慎重にならなくてはなりません。
    ただ、かっぱ横丁などの古本屋と違い、紐で縛ったものや状態の酷いものがないので不思議と落ち着く。
    ※撮影は店主了承済みです。

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    「人の顔色伺って、機嫌とって。そんなつもりも時間もねーよ」

    たぶぅーさんと修治さんのトム談義や、その後のタイプライターのリトークで刺激され、久しぶりに観た。
    この作品にはトム・ウェイツがファンの一人として出演していて、真面目に質問に答えたり[ラフィング・ハート]を朗読しています。

    映画の内容ですが
    インタビュー中にリンダ夫人と口論になり、その後に本気で蹴飛ばしたり、講演会の前に悪酔してしまい上手く行かなかったあと、「お前が安物のワインを飲ましたせいだ!」と怒鳴ったり。
    〝オールドパンク”そのものってシーンも多いけれど、執筆した作品からは想像し難い、繊細さを含む飾りっ気なしの素直な言葉も多い。

    「好きな作家がいたら全集を読め。更に書簡集や対談まで全て読む事を薦める。そうする事で作家本来の姿が浮き上がる」は「文は人なり」という名言を吐いた人の言葉です。
    しかし、複雑で繊細な作家(=人間性)の場合は、これだけじゃ足りないと思います。

    この作品は故人を聖人化する気が全くないので好感が持てる。
    故に、何度も観る耐えられるドキュメンタリーの一つ。

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    シティライツ書店主催の朗読会
    バックステージでは開始前なのに既にベロベロで、「舞台にバケツを用意しろ」とか「安ワインのせいだ」など、とにかく機嫌が悪い。

    まだアングラ新聞に「ブコウスキー・ノート」を書いていた程度の頃。
    地元LAでは2,30人しか入らない朗読会が、サンフランシスコのホールでは700人が集まる。
    かなり繊細な人だから、そりゃ緊張して機嫌悪くもなるよね。。

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    観客はキレるブコウスキーを観に来ている。
    客が煽る
    客へ言い返す

    朗読が中々進まない。。笑

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    最近では一つのジャンル化した感のある同性愛モノ。
    バロウズ原作ということもあり『クィア』を観に行きましたが、恋愛モノいうよりバッドトリップを擬似体験する作りになっていました。

    原作のドライな文章がそのまま視覚化された様な一部と、気怠さと切なさがズシンと響く二部、ジャングルを舞台にしたホラー仕立ての三部の構成。
    奇妙(クィア)に歪んだ「6代目ボンド」ダニエル・クレイグの演技は、常に死と隣り合わせのジャンキーの生態がリアルに表現されていて、器の大きさを感じる事が出来た。

    「ウィリアムテルごっこ」など原作にない逸話も幾つか出て来る。
    これは、バロウズ本人に興味を持って欲しいという監督や脚本家の意図もあった様に思う。
    確かにメキシコ逃亡期の実話で、時代背景もマッチしているが、本作をイカれたおじさんの悔恨話と観る人もいそうで少々残念。

    ハーバードを卒業するも、定職につかず親の遺産で食い繋ぐ、所謂穀潰しの毎日をニューヨークで送っていたが、既にドラッグ中毒になっていたバロウズ。
    確かにダメ人間ではあるが、『クィア』は中毒から抜けた頃に書かれたもの。
    ダニエル・クレイグが良かっただけに、原作に忠実に、辛く切ない物語に仕上げて欲しかった。

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    ケルアックの墓前で詩を朗読したり、ギンズバーグへの膨大なインタビュー映像から、文学、主にビートニクが与えた影響を可視化出来る『ローリング・サンダー・レヴュー:マーティン・スコセッシが描くボブ・ディラン伝説』

    ディランへのインタビューも当時を振り返る内容のものばかりなんですが、終始けむに巻く様な話し方で、いつも通り(?)インタビュアーの質問にも適当な返答をする場面が多い。
    中でもギンズバーグが歌唱するシーンが出て来るが、彼の歌について聞かれても「彼は素晴らしいダンサーだ」って。
    答えになってない。

    そうそう、これですよ、これ。
    こういう本物のディランを観たかった。

    実際のギンズバーグの歌声はソフトで、楽器の演奏もかなり上手い。
    詩で成功した後は音楽をやりたかったそうですが、それも納得出来るほどのクオリティなのに、ディランはダンスを褒めてばかりで、観ている自分も何が何やらわからなくなる。
    しかもシリアスな表情で声のトーンも低めだから尚更です。

    トリックスター的な顔と、新しいものを常に吸収しロックに文学と社会性をサラッと取り入れた先駆者的な顔。
    どこまでが実像でどこまでが虚像か分からない、ボーダーレスなスタンスに憧れます。
    「文は人なり」って言葉はコンプリートアンノウンには通用しない。