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見城徹

早稲田大学の学生で[早稲田文学]の編集に携わっていた重松清を角川書店の編集者にと推薦して来たのが中上健次、高橋三千綱、立松和平、三田誠広らの作家たちだった。重松清は見事に合格し、文芸誌の編集者になったが、引き留める僕の言葉も虚しく一年余りで退社してしまった。僕が編集長を務める月刊誌とは別の月刊誌にいたのだが、角川書店の損失だと思ったのを昨日のことのように覚えている。それほど編集者としての才能はあったし、何より人間として魅力的だった。 「僕はものを書いて細々でも生きて行きます」 というようなことを重松清は僕に言った。 「そんな馬鹿な」 と僕は思ったが、重松清は10数年後「ビタミンF」で直木賞を受賞する。「とんび」「流星ワゴン」「定年ゴジラ」「エイジ」「その日のまえに」「幼な子われらに生まれ」など今や日本を代表する小説家になった。僕は幻冬舎を創業し、何とか会社を経営しながら編集者を続けている。久々に重松清と飲んでいると、あの頃の熱狂が蘇って来る。

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見城徹のトーク
トーク情報
  • 見城徹
    オジトモオジトモ

    鳥羽周作著「モテる仕事論」読了。

    157ページ中「見城さん」という言葉が44回も登場して、鳥羽さんの見城さんに対する深い想いや尊敬が随所に垣間見れます。

    文中にも書いてある通り、見城さんには普通の人には見えないものが見えたり、細かくて気が付かないものに気がついたりと、とにかく物差しの目盛りが細かい。それは私のような道端の石ころみたいな人間に対してもそうで、2023年の年末に今の会社の社長に就任したと一度だけお伝えした事を覚えてくださっていて、先日のキューバサンドの会で皆さんの前で紹介してくださったときは鳥肌がたちました。

    話は逸れましたが、見城さんに対する愛の詰まった本で、想いを寄せる人や仕事関係で「モテたい」人、人としての魅力を高めたい人には必読です。

  • 見城徹
    見城徹

    今夜も[ナイアガラ・トライアングルVol.2]を聴いている。どれも名曲。1983年、林真理子と行った中野サンプラザの佐野“ライオン”元春のライブが甦る。最初の曲「彼女はデリケート」が始まると鳥肌が立った。