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見城徹

↑ この引用はどの本からだろう?銀色夏生の文庫書き下ろしは僕が考え、会い、交渉し、企画会議を強引に通した。その時はカドカワの誰も銀色夏生を知らなかった。最初の一冊[これもすべて同じ一日]を出した。売れなかった。二冊目[わかりやすい恋]は銀色夏生の強い希望でデビューしたばかりの森高千里をモデルにして北海道の礼文島で銀色夏生が写真を撮影。それと銀色夏生の詩を組み合わせた。これがジワジワと売れて、やがて爆発した。それに連れて一冊目も売れ出した。三冊目の[LESSON]、四冊目の[Go Go Hevenの勇気]と勢いは加速した。 僕がカドカワを辞めるまで僕は13冊の銀色夏生の書き下ろし文庫を出版し、その全てが100万部を超えている。凄まじい売れ方だった。 僕が編集者としてしたことはたった一つ。 銀色夏生の思い通りに本を作ること。タイトルは勿論、中身から装丁、文字や紙の選択から文字組まで全ては銀色夏生がした。編集者は一切口を出さなかった。いや、出せなかった。こうして100パーセントピュアな銀色夏生の世界が次々と出版されて行った。カドカワの最後の日、僕は銀色夏生と西新橋の「京味」でご飯を食べた。その時、銀色夏生が言ってくれた言葉を僕は忘れない。 『見城さん、今後大変でしょう?お金が足りなかったら言って下さい。私が出します』 勿論、お金を借りることはなかったが、銀色夏生には恩があると思っている。

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見城徹のトーク
トーク情報
  • 見城徹
    見城徹見城徹

    決心をすれば辛くなる。決心をしなければ現状維持という安逸に身を任せられる。決心に不安とリスクは付き物だ。シュリンクする出版界を震えながら正面突破。

  • 見城徹
    三上雅博三上雅博


    おはようございます。
    2019年9月の親父の投稿のリトークです。

    よし、やろうと心に決める。それには飛び込む勇気と決死の覚悟が必要だ。自分でやると決めたから、逃げ出したくはないけれど、視界の先は真っ暗で、不安に押し潰されそうになる。
    辛い。苦しい。泣きそうだ。心はもう折れそうだ。やめたらきっと楽になる。そんな甘美なる誘惑に吸い込まれてしまいそうだ。
    けれど自分でやると決めたから、決して逃げ出したくは無い。たった一度の人生だから、どこまでやれるか試したい。僕は僕の限界を知りたい。精神はすこぶる弱いけど、それを補える程に体力だけは有り余っているからきっとなんとかなるはずだ。馬鹿にしか出来ない事もある。
    僕は激流の中の竜門に、挑み続ける鯉でありたい。辛くても、苦しくても、自分を信じてこの道を進め。

    本日も皆様、宜しくお願い致します。

  • 見城徹
    見城徹
    小菅健司
    見城さんの著作は全て拝読し、後輩にも本のプレゼントをしていましたが、私はどこか安全地帯にいました。55歳を迎え、まだ見た目、優等生をきどる自身に自己嫌悪の毎日でしたが、755を知り一文字一文字を魂に刻むうちに、残り人生の指針を見城さんと共に生きる事に決めました。よろしくお願いします。

    これまた、畏れ入ります。こちらこそよろしくお願いします。