
見城徹のトーク
トーク情報- 見城徹
見城徹 ↑ 時代を往還した何という胸に沁みる投稿!
写真のストラップが立憲民主党の田島麻衣子さんの挿話と共に心憎いまでに効いている。ということは25年前、2人は新日本監査法人に勤務していたということか?誰にも青春はあった。それが現在の何かの瞬間に再び輝き出す。その思い出を噛み締めて今を生きる。Yumikoの佇まいが目に浮かび、息遣いが聴こえて来るようだ。
時は流れる。人は生きる。今日は一瞬で過去になる。ユーミンが[12月の雨]を歌っている。
「時はいつの日にも親切な友達。過ぎてゆく昨日を物語に変える」
甘くて切ない人生。中村勘九郎演じる蔦屋重三郎が写楽の見得を切る『きらら浮世伝』のラスト。鳥肌が立ったこのラストの所作がストラップの横でイラストになっている。このイラストを描くために平松昭子さんも『きらら浮世伝』を観たということか?交錯する平松昭子のイラストとYumikoのストラップ。この写真には人生そのものが滲んでいる。今発売中の[週刊文春]の林真理子「夜ふけのなわとび」。まだ、間に合う。秀逸なエッセイを多くの人に味わって欲しい。
そして、歌舞伎座の『きらら浮世伝』は明日まで演っている。 見城徹 見城徹見城徹 僕が初めて[カハラ]で食べたのは40年前に遡る。石原慎太郎さんと行ったのだ。石原慎太郎さんの一橋大学の同級生で摂津信用金庫のトップだった大木さんが関西随一の店として大阪に来た石原慎太郎さんを招待したのである。随行していた僕もその栄に浴した。今と全く変わらないインテリアと鉄板。今と違うのは森さんがずっとカウンターの中で料理してくれていた記憶がある。料理は初めて体験する美味しさで感動した。6、7年前、森さんが黄綬褒章を受賞した盛大なパーティーで僕が来賓の2番目として登壇した。「僕の『カハラ』の始まりは石原慎太郎さんの一橋大学時代の親友・大木さん。それ以来お目にかかっていないがお元気だろうか?感謝している」とスピーチの中に盛り込んだ。降壇して、しばらくしたら800人ぐらいいる会場で、80歳過ぎに見えるご老人がゆっくりと人混みの中を僕に向かって歩いて来る。「何だろう?知り合いではないはずだ」と訝しんだ僕に片方の手を手を差し伸べ、もう一方の手はご自分の顔を指差して、
「摂津信用金庫の大木です」と仰った。思わず肩を抱きしめてしまったが、40年の時を経た素敵な再会だった。