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見城徹

その時、一同の目が参道の方へ流れる。 広能が真っ直ぐ霊前に向かって入ってくる。 その異様に殺気走った表情に、声を呑んで見迎える山守、槇原や大久保、村岡たち。 広能、周囲を無視して霊前に立ち、じっと坂井の写真を見上げる。 広能 「鉄つあんーあんた、こがなことして貰おうてて、満足かー満足じゃないよ、のうーわしも、おんなじじゃー」 いきなり内ポケットから拳銃を抜き出し、射つ。香炉を吹ッ飛ばし、供物の花を吹ッ飛ばし、燈明を吹ッ飛ばす。 茫然と見守るのみの一同。 山守 「広能ッ、おまえ、腹くくった上でやっとるんかッ‼︎」 拳銃を持ったまま山守を振り向く広能。 広能 「山守さんー弾はまだ残っとるがようー」 山守 「ーーー‼︎」 広能、拳銃を蔵い、参会者には一瞥もくれず、踵を返して参道を戻ってゆく。 シン、と見送る一同の視線の中で、不敵に歩み去ってゆく広能。その、孤独な、殺意に充ちた顔にーー〈「仁義なき戦い」エンドマーク〉

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見城徹のトーク
トーク情報
  • 見城徹
    見城徹見城徹

    憧れている女性がいるとする。運良くその女性の誕生日に食事の約束を勝ち取った。さて、食事はどこにするか?プレゼントは何にするか?
    さあ、場面を張る時だ。結果など考えない。

  • 見城徹
    見城徹見城徹

    たまには場面を張らなければ人生は面白くない。場面を張りながら人は成長して行く。
    少年は男になり、少女はレディになるのだ。

  • 見城徹
    三上雅博三上雅博


    もうお昼間になってしまいました。
    今日は2020年8月の親父の投稿のリトークです。

    僕にとって人生最大の「場面」は、親父が初めてご来店してくれた日です。

    予約を頂いてから、その日を考えない日はありませんでした。その日の為に自分に出来得る限りの最高の仕入れをし、時間の許す限り仕込みに没頭した。後はご来店を待つばかり。緊張も極限に達していた。
    ゆっくりとドアが開き、店に入ってくる親父は後光が差すかの如く光り輝いていた。僕にはその時の映像がスローモーションの様に記憶に刻まれている。実際に時空までも歪んでいたかもしれない。
    そのオーラは瞬く間に店中に広がっていく。店内は一気に神聖な空間に変貌する。
    そして僕は僕の人生を賭けて全力を尽くす。それで死んでも悔いはない。ただこの人に心から喜んで貰いたいと思ったんだ。
    そして僕は、逆に親父に救われた。
    僕は「見城徹」を人生で唯一親父と呼び、敬愛しています。

    皆様、本日も宜しくお願い致します。