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見城徹

[あちらにいる鬼]の主演は寺島しのぶと豊川悦司。幻冬舎から出た渡辺淳一の原作で、幻冬舎も製作に参加した映画[愛の流刑地]と同じキャスティングだと今、気付いた。原作は瀬戸内寂聴と井上光晴、そして、その妻(広末涼子が演じている)の三角関係を娘の井上荒野が描いた小説だが、3人の演技と廣木隆一監督の演出が冴えている。寺島しのぶの瀬戸内寂聴はほぼ完璧。瀬戸内さんが目の前にいるようだ。豊川悦司も実に上手いが、井上光晴さんは小柄な人だった(笑)。 しかし、豊川悦司を観ていて、井上光晴とは正にこういう人だったと深く納得した。

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