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見城徹

新しいポストを表示 会話 ふろむだ @fromdusktildawn けんすう氏の『物語思考』を読んだ。 「人生を好転させる方法」の本としては、私の知る中では、現時点では、これが一位。 自己啓発本の歴代最高峰と言われるデールカーネギーの『人を動かす』よりも、この本の方が、総合点では優れていると思う。 この本は、驚異的なほど「普通の人」に有効なアドバイス本だと思う。 明らかに成功者であるけんすう氏が、成功者にありがちな生存者バイアスなどの錯覚に惑わされず、これほど現実的に効果のある本を書けたのは、なぜだろうか? もちろん、最大の理由は、けんすう氏が謙虚で冷静で物事を客観視できる人格者であるためだが、身も蓋もないことを言うと、ちょっと生臭い事情もあると思っている。 けんすう氏の大きな強みの一つとして、「触るとイメージが悪くなりやすいので触りにくい商材や人脈」を持てるというものがある。 たとえば、けんすう氏はNFT関連の商材を扱っているが、これは、誰でもできることではない。 実際、過去に詐欺的な商品で稼いでいた人たちがNFTを前面に押し出して儲けようとしていたりすることもあって、NFTをビジネスにしている人を疑いの目で見る人たちは多い。 また、よく問題ある発言をして炎上している有名人と絡むのも、誰にでもできることではない。 むかし、イケダハヤトさんという方が、私の本を褒めてくれたので、それを私がリツイートしたら、フォロワーがドバッと減った上に、ネガコメがぽろぽろ来て、驚いたことがある。 同様に、ひろゆき氏が良いことを言っているときでも、それをうかつに肯定することはリスクが伴うので、黙っている人も多いと思う。 ところが、けんすう氏は、平気で炎上体質の人と付き合えるのだ。 かくいう私も過去に何度も炎上しているのだが、けんすう氏は、そんな私のツイートも平然とリツイートしたりする。 けんすう氏は、コアラなのだと思う。 ユーカリは、身体に悪いので、普通の動物は食べない。 ユーカリを主食に出来るのは、ユーカリの毒を分解できる肝臓を持つコアラだけだ。 けんすう氏の「コアラの肝臓」に相当するのが、「普通の人の人生を好転させる方法を本気で考え抜く」ことなのだと思う。 それをやっているので、彼の言葉は「普通の人」にとって、本当に役に立つアドバイスになる。 しかも、「普通の人」にも分かりやすく、かつ、「普通の人」でも感情的に受け入れやすい言い方で表現する方法を磨き抜いている。 だから、それは普通の人の心に届く。 しかも、それは「本物」であるが故に、批判されにくい。 成功者のハロー効果によって普通の人を騙して支持を得ているだけだと、フォロワー数は増えても、ハロー効果に惑わされない冷静な人につっこまれまくって、あちこちで憎悪を買いがちなのだが、彼は本気で普通の人にリアルに役立つ方法を考えているため、それが起きにくいのだ。 このため、多くの人は、自分が嫌いな人とけんすう氏が付き合っていたり、自分が詐欺商材だと思っているものをけんすう氏が扱っていたとしても、それを許容するのだ。 これが「コアラの肝臓」の正体だ。 逆に言うと、この構造があるからこそ、けんすう氏の「普通の人へのアドバイス」は信用できる。 もちろん、基本的には善意でやっているのだろうが、「善意」だけが動機だと、どうしても油断が生じるので、細部に、微妙に信用ならないところが残る。自分の利益と保身のために、細部まで、注意深く「本当の本当の本当に普通の人に役に立つこと」を考え抜いているからこそ、細部の信頼性がぐっと上がるのだ。 そういうわけで、けんすう氏の『物語思考』は、「人生を好転させる方法」の本としては、現時点で、私が最も自信を持っておすすめできる本なのである。

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見城徹のトーク
トーク情報
  • 見城徹
    見城徹

    おはようございます。鮨職人・三上雅博が2月22日の僕のトークをリトークして映画[グランメゾン・パリ]について書いている。↓

  • 見城徹
    見城徹見城徹

    昨日、遅きに失した感はあるが塚原あゆ子監督
    [グランメゾン・パリ]をようやく観た。料理と人生がミシュランの星を巡って壮大なスケールで繊細に熱く描かれる。冒頭から胸を鷲掴みにされ、体ごと持って行かれて、最後は名伏し難い感動に焼き尽くされる。「鳥の俯瞰と虫の触覚」で演出する塚原あゆ子の映像は益々オリジナリティに溢れ、俳優たちと相まって水も漏らさぬ堅牢な世界を創り出している。それを支えるのは黒岩勉の考えに考え抜かれた脚本だ。何という想像力と創造力!こんな完璧なストーリーがあるだろうか?富永愛演じるリンダの料理評のシーンは映画史に深く刻まれていい。鳥肌が立った。主演の木村拓哉と鈴木京香は長い俳優人生で最高の演技をしたと思う。何故か最初から涙が滲み、終わるまでずっと泣いていた。最後は号泣。今朝もまだ、余韻の中にいる。bravo‼️

  • 見城徹
    見城徹見城徹

    ↑ 小林圭の料理監修も素晴らしかった。
    たった一つの欠点だと僕が思うのはワインとソムリエが全く描かれていないこと。パリで三ツ星を取るのに料理、サービスと同じくらい重要視されるワインとソムリエが全く出て来ないなんてあり得ない。5分でいいから描くべきだったと僕は思います。しかし、それは僕の無いものねだり。
    それが無くても[グランメゾン・パリ]は完璧です。映画として完璧!

  • 見城徹
    三上雅博三上雅博


    おはようございます。
    先日、2025年2月の親父の投稿のリトークです。

    映画「グランメゾン・パリ」を観た。
    共感の嵐。涙溢れる料理評。感情移入しすぎました。朝になってもまだ感動の余韻から抜け出せません。本当に観て良かったです。
    親父、教えて頂き有難う御座います。涙

    覚悟を決めて地獄へ飛び込む。毎日その重圧に押し潰されそうになりながら地獄の底で踠いている。どうしたら喜んでくれるのか。どうしたら楽しんでくれるのか。どうしたら感動してくれるのか。どうしたら認めてくれるのか。人生の全てを捧げ、考えて考えて考え抜く。動いて動いて動きまくる。正確に精密に繊細に思考と行動を重ねていく。そうするとわずかな光が差してくる。失敗も挫折も後悔も、過去の辛かった全てはいつか己の力に変わる。悔しさをバネにして、自分を信じてくれる人達や、支えてくれる周りへの感謝を忘れずに、誠実にひたむきに祈るように生きる。何度でも立ち上がり、諦めず、自分を信じて突き進む。もうこの道で死ぬ覚悟は決まっている。

    映画「グランメゾン・パリ」を観て、やる気に満ち溢れています。bravo‼︎

  • 見城徹
    見城徹

    ↑ 自分の想いを言葉で正確に表現出来るのは何て素敵なことなんだろう、と思う。胸を掻き毟り、七転八倒して言葉を選び出す。その時、その人の人生は動き出すのだ。思考のないところに実践はない。人は獲得した言葉によって人生を生きることになる。苦しくて面倒でも感情や想いを言葉にする。755はそのトレーニングの場所なのだと僕は思っています。

  • 見城徹
    ikutamaikutama
    投稿画像

    軽い気持ちで読み始めたが、緻密な思考と覚悟、工夫の連続に圧倒された。モテるとは求められること。そのために如何に特別な人間になるか。現実と妥協なく向き合い、前向きに力強く自分を高めていく。
    『人は情報の集まり』『何十時間も準備して、食べるのは一瞬』何気なく見逃していたことに気付かされた。
    味の原則を理論的に説明する部分は、目から鱗。シェフが味の原則について、言葉を探し思考を綴る。料理するのも味わうのも、楽しくなる。「誰でも一歩前進できる」そう思わせる鳥羽シェフの優しさを感じた。

  • 見城徹
    三上雅博三上雅博

    涙が出てきました。毎日この755で勉強させて頂いております。感謝が溢れます。
    親父、いつもお付き合い頂きまして有難う御座います。

  • 見城徹
    ikutamaikutama
    投稿画像

    軽い気持ちで読み始めたが、緻密な思考と覚悟、工夫の連続に圧倒された。モテるとは求められること。そのために如何に特別な人間になるか。現実と妥協なく向き合い、前向きに力強く自分を高めていく。
    『人は情報の集まり』『何十時間も準備して、食べるのは一瞬』何気なく見逃していたことに気付かされた。
    味の原則を理論的に説明する部分は、目から鱗。シェフが味の原則について、言葉を探し思考を綴る。料理するのも味わうのも、楽しくなる。「誰でも一歩前進できる」そう思わせる鳥羽シェフの優しさを感じた。

  • 見城徹
    見城徹

    ↑ これは凄くいい本です。読む者に発見と刺激をもたらす筈だ。僕が何回か登場するので声高に奨めて来なかったが、この本を読むか?読まないか?で人生はちょっと違って来ると思っています。