見城徹のトーク
トーク情報見城徹 秋山純秋山純 No.118 【奇跡への第一歩『栄光のバックホーム』への軌跡/秋山純(監督)】|映画『栄光のバックホーム』公式 https://note.com/fond_yarrow6300/n/n4709d35d281f
- 見城徹
見城徹 1993年11月12日、秋晴れの日に幻冬舎は設立登記されました。あれから32年が経ちました。42歳だった僕は74歳になりました。設立当初は節約の為に、電車やバスには乗らず、都内ならどこでも歩いて行きました。四ツ谷の小さな雑居ビルの4階。不安や恐怖は無く、不思議に楽観的でした。出版社経営に無知だったのだと思います。その分、無謀も出来ました。デビューでいきなり朝日新聞に全面広告。郷ひろみ[ダディ]で初版50万部。創立3年、62冊で幻冬舎文庫創刊。メチャクチャでした。創立間もない出版社が唐沢寿明[ふたり]、石原慎太郎[弟]、郷ひろみ[ダディ]、五木寛之[大河の一滴]、天童荒太[永遠の仔]とミリオン・セラーを連打したのです。無知の怖いもの知らずでなければ出来なかったとしみじみ思います。知識が備わった74歳の今は[栄光のバックホーム]の映画作りにしても恐怖と不安に毎日苛まされます。僕が製作総指揮を務める[栄光のバックホーム]は11月28日全国公開。圧倒的努力で正面突破するしかありません。この映画の為に「幻冬舎フィルム」という会社も作りました。74歳のルーキーの眠れぬ夜は続きます。
32年前の方が何にも知らない分、気持ちは遥かに楽でした(笑)。



