新潟県佐渡市のコシヒカリをずっと食べている。
いつも、唸るほど美味しい。
考えてみれば、米が美味しい地域というのは、単に「味覚の恵み」があるだけではない。
そこには山の水が田を潤し、四季のリズムが稲を育て、人々が長い年月をかけて土地と共に生きてきた歴史がある。
自然と文化と人の営み――
そのすべてが見事に調和して、はじめて一粒の米に結晶するのだろう。
そう思うと、その田園風景はただの農地ではなく、まさに[日本の美しい原風景]そのものではないか。
佐渡島に渡り、その風景を自分の目で見て、
空気を吸い込み、体で感じてみたい――
そんな気持ちが日に日に強くなっていく。
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