夕方の散歩@中目黒3丁目
ゼロから始まる場所には、
まだ誰の足跡もない。
踏みしめるたびに世界が立ち上がり、
選ぶたびに自分の輪郭が研がれる。
恐れも希望も、芯を外すノイズだ。
必要なのは、ただ一点に向かう
張りつめた意志だけ。
投げられた賽はもう戻らない。
なら、落ちる前に覚悟を決める。
「やる。」
それだけで十分だ。
ゼロは、空白じゃない。
余計なものを全部削ぎ落とした、
純度の高いスタートだ。
ここからの一歩は、
躊躇の跡を残さない。
淡々と、精密に。
静かな炎で、前を焼き切る。
無双とは騒ぎじゃない。
狂気でもない。
“自分の流れを乱さない”という、
冷たい決意の別名だ。
賽の軌道は、
僕の覚悟が決める。
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