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鈴江信彦
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[新宿スワン]第6巻 和久井 健 著 講談社 カエデ、田無、森長千里、そして土屋と天野。 第6巻でも一癖も二癖もある人物が続々と登場してきます。 唸るような勢いで突き進んでいく"渋谷AV編"というメインストーリーだけにしがみついていては見過ごしてしまうような仕掛けがまるで地雷のように仕込まれていて、一瞬たりとも油断出来ない緊張感を覚えます。 例えば、葉山。部下であったヒデヨシをプッシャーの道に引き込んだ張本人でありながら、ヒデヨシがヘタを打った途端に切り捨てた非道で狡い男。 この男がこの巻でもパラサイツの森長に関するネガティブな印象をバースト幹部に植え付けるため、話を纏めるためにパラサイツに出向いたフリをして田無・森長を挑発し、同行したタツヒコを意図的に置き去りにし森長にボコボコにさせました。この狡猾な葉山の行動がこれからのメインストーリーの伏線であることは想像出来ます。 しかし、この第6巻で一番のクライマックスは美竹組組長・土屋がバーストに乗り込んで来た場面でしょう。 関のスーツの胸元にタバコを押し付けながら「社長さん、いるか?」と問う場面。そして社長室で土屋と対面したバースト社長・山城が「わざわざ来ていただかなくても、言っていただければこちらから…」と社交辞令の言葉を発した途端、「いーよ!そーいうのは!渋谷に来んなよ‼︎」と斬り込んだ場面。善悪を超えて"これこそ腹を括った男の切り結び方だ"と痺れました。 [新宿スワン]の登場人物は男女問わず腹を括った人間が多く登場しますので、読んでいる間はずっと痺れっぱなしです。 [新宿スワン]、何度も言いますが止められません。

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鈴江信彦のトーク
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  • 鈴江信彦
    鈴江信彦
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    夜のお散歩🐶@中目黒3丁目

    今この瞬間の自分の気持ちに忠実であれば、それで良いです😊

  • 鈴江信彦
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    [新宿スワン]第11巻 和久井 健 著 講談社

    第11巻を読み、今更ながらですが“闇金融とは何だったのか”が理解出来ました。
    “闇金融”と“高利貸し”の明確な違いも理解出来ます。

    そう、この巻ではまた僕の大好きなキャラクターが登場しました。高利貸しの不川です。
    不川は正面突破の姿勢を常に崩しません。“貸した金を回収する”という己の原理原則に則り、金を返さない相手に直接会いに向かいます。たとえ相手がヤクザであろうとも、です。もちろん回収する為に必要とあらば肉体的な暴力も厭いません。
    “貸した金は返してもらう”_ただそれだけのために自分の全エネルギーを懸ける。回収する為にはありとあらゆる手段を直接的に躊躇なく繰り出す姿勢は闇金融の連中とは全く異なり、シンプルに格好良いです。

    第11巻では真虎の動きにも注目です。真虎は二歩、三歩どころか、十歩くらい先まで絵を描いて行動に移しているように思えます。
    いや、実はこの[新宿スワン]の大筋はすべて真虎が描いていて、タツヒコをはじめ登場人物のすべてが真虎の絵の通りに動いているのではないか?と思えてきました(真虎がタツヒコをスカウトしたのも、真虎が描いた絵を遂行する為だったのか…)。
    そして、これほどの真虎なのですから、きっと物語の最期・幕引きも既に描いていると思えて来ました、

    最後に。
    僕が第11巻で一番心に残った言葉はマユミの“いまさら謝ったって、もう遅いよ”です。
    タツヒコを裏切り続けて来たマユミとしては、“今更タツヒコに謝罪したところでタツヒコは絶対に許してはくれないだろう”という思いです。
    たしかにどう考えても許す・許さないどころかタツヒコに深く恨まれ、復讐されても当然のことをマユミはやって来ました。

    果たしてタツヒコは第12巻でどのような行動に出るのか…タツヒコはタツヒコであり続けられるのか…

  • 鈴江信彦
    鈴江信彦

    2025年になって2週間が経ちましたが、毎日[気分が良い]か[とても気分が良い]かのどちらかです。

  • 鈴江信彦
    鈴江信彦

    [新宿スワン]は全38巻。
    このペースだと今年中に感想を書き終えることが出来るか微妙になって来たので、ピッチを上げよう😅