
思い残すことなく死ぬために
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死ぬために生きる 『老人と海』
作者であるヘミングウェイの生き様や、経験、体験がここまで文や言葉に滲み出るのかと驚いた。
本当の意味での生と死、若さと老い、勝ちと負けについて考えさせられた。
老人は、自分の内面や身体との対話、一人での漁で際立つ少年や他者との絆、トビウオなどをはじめとする同志とも言える生物や自然への愛、親愛なる相手であるカジキとの命懸けの戦い、最後に自らを試してくるサメとのやり取りを通じて、自分自身を深掘りしていく。
立派な頭と尾鰭を残しながらも、骨だけになったカジキを持ち帰った老人は、すでに勝者だった。
骨だけの魚を持ち帰った勝者というのが、両極の表現を併せ持つ魅力を感じさせるし、自分の人生を生きる意志の強さを感じさせる。
「勝者には何もやるな」のメッセージがここにも通じているのではないかと、僕は思う。
見城さんが様々な書籍やメディアで紹介されている、作者のヘミングウェイと著書の『老人と海』。
どうしても読みたかった。
最近読書がやめられない。 - 死ぬために生きる
死ぬために生きる 『葡萄色の夢を追いかけて』
日本ワイン葡萄の父と言われる、川上善兵衛にまつわる物語。
川上善兵衛は、1890年に岩の原葡萄園を新潟県上越市に創設し、交雑によりマスカット・ベーリーAなどの日本固有の葡萄を何種類も生み出した。
僕がワインを嗜好するようになったのも、岩の原葡萄園とのご縁がきっかけだ。
家族や周囲の支えを得ながらも、恵まれているとは言えない当時の技術や環境の中で、自分の信念を曲げずに道を切り拓いていく川上善兵衛の姿は、"個体の掟"を感じさせる。
出会った人を味方につける、人としての魅力や眼力、胆力も川上善兵衛の大きな魅力で、勝海舟や、『神谷バー』と『牛久シャトー』の創業者神谷傳兵衛、東京帝国大学の農学博士坂口謹一郎、『サントリー』創業者鳥井信治郎などを巻き込んで葡萄とワインを作っている。
登美の丘ワイナリー創設のきっかけを作っていたり、晩年を静岡県清水市で過ごしていたりと、僕にとっては初めて知る部分も多かった。
僕みたいな若造がこんなことを言うのは恐縮だが、僕はワインを飲む際に、目の前のワインの背景や歴史まで想像して楽しむようにしている。
この本を読んで、さらにワインを楽しめるうになったはずだ。
勝海舟は葡萄園創設を決めた川上善兵衛に一つの詩を送っている。
「筆は風雨の劇を得て
詩は金石の声を作す」
(艱難辛苦に耐える力を得てこそ、輝かしい成功を克ち得るだろう)